MARTINI RACING(カーマガジン取材にて)



毎度お世話になっているB'sガレージさんで、たまたま居合わせたカーマガジン編集部の方からGr-A企画の
話をいただきまして、車両提供をおこなう話となったのであります。企画は我がデルタをGr-Aちっく(死語)に
変身させちゃおう!ってやつでして、正直なところ最初はあんまり期待していませんでした。
せいぜいVer6あたりのマルティニストライプを入れて、ステッカーチューンくらいだろうなぁ・・・なんて感じ。
記事の内容にもありましたが、市販車ベースのGr-Aカーはスーパーカーでもなんでもなく、もっとも市販車に
近いレーシングカーだったわけです。

この時点で、まさかレプリカカーを製作しようだなんてことは、おそらく編集部の方も考えていなかったでしょう。
私も最初に聞いていた話はGr-Aのアレンジバージョンという話でした。予算のこともありますしね(^-^;
事務所で打ち合わせを進める中で、参考資料として使用したのはマルティニレーシングの本であります。
デルタオーナーさんなら所有している方も多いかと思いますが、マルティニがスポンサーをしているすべての
モータースポーツの写真集であります。自転車やボートなんかも掲載されている本です。

「やっぱり赤ベースですから92年のストライプは映えないと思うんです」
「91年の16Vのサイドが回り込んでくるタイプが良いと思うんですよ!」

なんてやりとりを聴いているうちに、ああ、これはただ事じゃないんだと初めて気が付きました(^-^;
この方たちが考えているのはフルレプリカだったのです。話はとんとん拍子に進み、そのままデルタを預けてき
ました。

さて、二回目の訪問はそれから1週間後。
今回、カッティングシートの施工をしていただいた桑司さんは元デルタオーナーでして、奥様は大のデルタファン
でマルティニフェチ?らしく、この本も奥様の所有物だそうです。あの有名なグリフォーネ号も施工したとの話で、
デルタをネタに仕事をするのが楽しくてしょうがないという方でした。なんともすばらしい巡り合せで、安心して
お任せなのであります。この日はカーマガジンの取材も兼ねてでしたので、施工の過程を撮影するのであります。

  

まずは並べられたステッカー類を見て感激であります! 市販品がひとつもなく、すべてマシンで切り出した完全
オリジナルなのであります。でっかいマルティニステッカーなんか5枚のシートを貼り合わせて造っているんです。
ステッカーのクオリティーはすさまじい勢いで進歩しているらしく、今回の施工したタイプも品名は企業秘密ですが
色あせも少なく、ほぼ塗装と同じ扱いをして大丈夫なんだそうです。

驚くべきはカッティング施工の速さと職人技! デルタの凸凹なボディーにスイスイと貼っていきます。
もちろん最初に模造紙にラインを描いて、あらかたのイメージは描いておくのですが、実車に貼りこむ作業は見て
いて驚くばかりです。とにかく速いし正確であります。皆さんも経験があるかと思いますが、ステッカーを貼るときは
どうしても空気が入っちゃって、あとで針で穴を開けて・・・なんてことやってますが、そんなもんは一切してません!
しかも、この面積のシートですぜ! いくらシートの素材が良いからといっても、これは”技”としか言いようがない。

  

まったく信じられないスピードでペタペタと貼り込まれていくのであります。次々と変わっていくデルタを見ていると
もう楽しくてしょうがない(^-^; 約二時間で半面が終わってしまったのであります。

  

もうこの時点でワシはデルタを走らせたくてしょうがないのであります(^-^; いい歳してなんですが、本当に派手
なのが好きなので、たまんないのであります。この日の取材と作業はここまで。あとは完成を待つだけであります。

つづく・・・