続・エンディングに関する大胆な解釈


1997-2-23 02:25:34 Earth

どもどもEarthです(^o^)

私の記事『エンディングに関する大胆な解釈』に対する多くのレス、本当にありがとうご
ざいます。みなさまのおかげで、私自身が感動の体験をすることができました。

みなさんのレスは一通一通じっくりと読ませていただいています。
私の解釈に賛同される方、いやこういう考え方もあるよと反論、もしくは再解釈される方。
どなたのご意見も、私にとってはすべてが大切な宝物です。記事に反応してくださった多
くの人々からのお返事は、私の元へ感動を運んでくる手紙のようでした。本当に!
改めてネットワークの力を見た想いがします。
学校や仕事場の仲間内だけで意見交換をするのとはまた違った、広い視野でのさまざまな
意見が飛び交い、考察を深めていく……これはネットのすばらしさの最たるところです。

実ははじめは、この記事を投稿して良いものかどうか迷っていた時期があったんですよ。
個人的な独断と偏見によるものでしたし、もしすんなりとエンディングを解釈できた方々
が多いのなら、今更私の意見を述べて混乱してしまうようなことがあったらいけないと思
ったりしていました。また「危険な考え方をする人」と思われても困りますし……(笑)
ですが結局は、私もそうであったように、終わりに関してモヤモヤとしたものが残ってい
る人も少しはいるのではないか、それならレスなんてもらえなくても投稿だけはしてみよ
うということで、投稿させていただきました。

そうしたらどうでしょう!
私は予想に反する嬉しい悲鳴をあげることになりました。掲示板でのレス、メールによる
お返事……みなさんからの怒涛のような「感動しました」「ありがとう!」の波が、私の
元へ押し寄せてきました。そしてもちろん、ご自分なりの異なった意見を述べられる方も。
ホームページのオーナー様のご配慮をいただけるほどその流れはすさまじいものでした。
中でも私が一番嬉しかったお返事は、「デマが流れ、荒みつつあったプレイヤーの心を、
しっかりとしたひとつの解釈によって落ち着かせ、心のより所となってくれた」というも
のでした。これを読んだ私は、「投稿して本当に良かった!」と励まされたんです。
また私の予想以上に、「エンディングを考察したいプレイヤー」が多かったことがこれだ
けの反響を呼ぶことができた一番の要因ではなかっただろうかと思います。
ともすれば唐突とさえ思えるエンディングを、不満に思い苦情を述べるのではなく、ひと
りひとりが自らの心と相談しながら答えを見つけていく……このプロセスのなんとすばら
しいことでしょうか! 一部には「考えすぎ」との評もあるようですが、私にレスをくれ
たみなさんの考察は、少なくとも有意義であれ無意味なものでは決してありませんでした。

『今、“ゲーム”は考察するに値するものになった』

そう強く思います。従来の“わかりやすい”、プレイヤーに単一の印象を与えるような作
品もそれはそれで良いと思います。エンターテインメントと割り切れば、むしろそれがも
っとも適切な作り方だと思うからです。映画の娯楽作品と同様、ゲームでも娯楽性のみを
追求した作品群はこれからも生き残っていくでしょう。
ただ、ここにきてゲームは“テーマ”“メッセージ”といったものを表現できるようにな
ってきました。中でも今回のFF7はプレイヤー数、知名度などから考えるとかなり大き
な影響力を持った上での“テーマ、メッセージ性の強いゲーム作品”だったと思います。
完全なるエンターテインメントから、何か、テーマやメッセージを持った映画に近いもの
へとシフトしていく流れがあるように感じます。そしてそれが可能になりつつあると。
“映画のようでありながら、似て非なるもの”それが今は何なのかはわかりませんが、近
い将来、それが私たちの前に姿を表してくれると確信しています。
その流れへの伏線として、FF7は非常に興味深いものでした。

ここからは、肝心の私の『エンディングに関する大胆な解釈』についてです。

結論から先に言わせていただくと「私の解釈は変わらないが、心境が変化した」です。
この大胆な解釈は、自分で下した判断に酔い、昂揚感に浸りながら書き上げたものでした。
つまり投稿する段階では客観的な思考に乏しかったといえます。
「全人類は星のためにライフストリームになり……」からはじまって、自分の脳裏で次々
と独断と偏見による解釈が猛スピードで築き上げられていきました。
そして投稿……その後のことはみなさんがよくご存知ですよね(^o^)
投稿した直後は賛同する方々からの感謝のレス、メールがどっと沸き上がり、私は喜びと
同時にますます自分の意見への確信を深めていきました。お恥ずかしいことに(^_^;)
しかししばらくしてから、反論または新解釈を述べる方々が増えてきました。最初は自分
の解釈に自信を持っていた私のこと、すぐには飲み込めませんでしたが、反論&新解釈さ
れたみなさんの意見をお読みするなかで、自分の心境に変化が出てきたように思います。

一番大きな心境の変化は『人間が自らの幸福を願い、未来に渡って種の保存を願うことは
必ずしもエゴイズムではない』という点です。
私は記事の中で、FF7の世界では人間は消滅したけれど、「現実の世界では人間と地球
が共存できるような未来にしていこうよ!」というのが最大のメッセージだと書きました。
この点は、賛同者・反論者共に共通した意見でした。
問題なのは、そのメッセージを伝える方法として、FF7はどういう方法をとったのかの
位置づけを考えることでした。具体的に言うと「人類が消滅することで反面教師の効果を
狙った物語」と「生き残った人間に共存の未来を期待する物語」の2つに分けられます。
この2つの解釈はどちらも説得力を持ち、どちらが正解だとか間違いだかを結論づけられ
る問題ではありません。プレイヤーひとりひとりが自分の心と相談して決めることです。
たまたま私は前者を支持する人間であったということだけですから。重要なのは両者に共
通したメッセージを汲み取ることです。この解釈の多様性こそが、私がFF7を高く評価
する上で最も大きな要素でした。

その上で、今まで私は賛同・反論の枠を超えて、現実の世界ではいざ知らず、FF7の世
界にまで「人間の平和=幸福」としか考えられないのは、単なるエゴイズムではないか。
という考え方をしていました。
しかしそれは間違いで、人間として、地球に生きるひとつの生命体として、自らの幸福を
願い、種の保存を願うのは当然の欲求ではないだろうかと考えを改めるにいたりました。
「生きて子孫を残し、平和な未来を願う」ことは、生命というものが誕生した時から併せ
持つ根源的な欲求というか本能ですものね。私はこの点を少し軽く考えすぎていたのかも
しれません。
今の時代は、この根源的な願いと地球環境とがジレンマを起こしていると思います。どち
らの欲求が強すぎても、弱すぎても駄目で、微妙なバランスを模索していかなければなら
ないと考えます。それを実行していくのは紛れもなく私たち人間なんですよね。
良くも悪くも、地球に対して大きな影響力を持つにいたった存在ですから。人間は。
共存への道のりは想像を絶するほど険しいものでしょうが、それを見出せなければ双方に
共通した明るい未来はやってきません。そういう心構えを持ちたいと切に思います。

何もゲームごときのことでそんなかたっくるしいことを長々と言わなくても……と思う方
もいるかもしれません。ところが「ゲームごとき」では片づけられない次元を目指す作品
も出現してきたんです。そのひとつがFF7でした。
私は今後、生涯を通して、FF7のエンディングの解釈をキッカケに、みなさんと意見交
換をし、地球と人間の未来について、少なからず考えたことを決して忘れません。
この一連の出来事は、私にとって忘れられない大切な思い出になりました。
その思い出から学んだ多くのことを心に刻んで、これからの道を歩んでいこうと思います。

最後になりましたが、改めまして、オーナーのMASAさんをはじめ、私の記事をお読み
くださった方々、そしてレスを書いてくださった方々、本当に本当に……本当にありがと
うございました。
また、このページのチャットでめぐり合えたたくさんのすばらしき人々にも厚く御礼申し
上げます。みなさんとの楽しい会話は、どれも私にとって貴重なものであり、FF7を考
える際の大きな材料となっています。これからもどうぞよろしく(^o^)!

いつの日か、私がまた『大胆な(笑)』ことを投稿したくなる時がやってきたら、その際は
どうぞよろしくお願いいたします!
それではまたお会いいたしましょう!

チャットによく出没する「Earth」がお届けしました(^o^)


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