For ourself 平家みちよ
For ourself〜Single History〜

WP●WPCV−10095/¥3059/'00.9.13
 デビュー・シングル『GET』から、最新シングル『愛の
力』までのシングル8曲を、すべてオリジナル音源で収録し
たファン必携のシングル・ベスト。はたけ&つんくというふ
たりのプロデューサーの下で、ボーカリストとして着実に成
長してきた彼女の姿が伝わる作品。シングル曲のほか、本人
作詞による未発表曲『myself』と、黄色5のオリジナルと
は一変したクールなアレンジが聴きモノの『黄色いお空で
BOOM BOOM BOOM』(平家みちよバージョン)も収録。

ALL SONGS REVIEW
@GET
記念すべきデビュー曲。この曲をめぐってオーディ
ションの合宿がスタートしたので、この歌を自分が
歌えるようになったときは素直に嬉しかったです。
A卒業〜TOP OF THE WORLD〜
2ndシングルで早くもカバー曲ぅ〜。憧れのロス
でリチャード・カーペンターさんに会う! リチャ
ードさんが弾いて下さったピアノに平家、号泣!!
自分自身の卒業もあって、とても思い出深い曲です。
Bダイキライ
歌だけに集中できる生活になって、初めてのシング
ル、たくさん練習しました。HATAKEさんにアカ
ペラで聴いてもらったこともありました。
Cだけど 愛しすぎて(MIX FOR SINGLE)
この曲がテーマ曲だった映画『モーニング刑事。』
の撮影中、寝る時間がなくて撮影の合間にモーニン
グ娘。のみんなと雑魚寝をしたのを思い出します。
Dアナタの夢になりたい
山梨で初の合宿レコーディング。大好きなスタッフ
の方々とずっと一緒にいれたので、大はしゃぎでし
た。今でもライブで盛り上がれる曲ですね。
Escene
初の作詞にチャレンジ。曲を聴いたとき“海だ”と
思って、一気に書きました。できあがった曲は、家
族と一緒に車で幕張の海に行って聴きました。
Fmyself(UNRELEASED TRACK)
『scene』を書く前に書いた自作詞。みんなにいち
ばん伝えたい平家の思いを綴りました。みんなが受
け止めてくれるとうれしいな。
Gワンルーム夏の恋物語
つんくさんプロデュース第1弾。とても元気な歌で
すけど、レコーディングは緊張の連続でした。
H愛の力(チカラ)
初めてHIP HOPに挑戦。今風の平家はいかがでし
ょう? とても難しい曲で、レコーディングでは3
回くらい泣きました(ウソ!! 心の中で泣いてまし
た)。歌い手としては歌いがいのある曲ですね。
I黄色いお空でBOOM BOOM BOOM〜
Michiyo Heike Version
黄色5の5人の歌をずっと聴いてきたせいか、自分
で歌ってるのにRuRuが入ってきたり、なっちが出
てきたり…(笑)。オリジナリティーを出すのがちょ
っと難しかったです。ラップが入ったり、原曲とは
違ったカッコよさを楽しんでください。  [41'51"]

SPECIAL INTERVIEW
続ける“自信”と一緒に今後も歩んでいきたい
 つんくファミリーの“長女”的存在の
平家みちよ。そんな彼女の初のシングル・
ベスト盤となる本作は、CDデビューか
ら3年間の歴史を、シングルのオリジナ
ル音源でありのままに綴った作品だ。
「ホントに、リアルな歴史ですよね。自
分ではまだ通して聴いてないんですよ…
なんか恥ずかしくて(笑)」
 もともとはロックボーカリストオーデ
ィションに合格してデビューした彼女だ
が、この3年間でロックからポップス、
R&Bに至るまで、多彩な楽曲群にチャ
レンジしてきた。
「ライブとかでも、以前はいろんな曲を
まぜこぜで歌ってるとどう気持ちを切り
替えればいいかって戸惑ってたんですよ
(笑)。でも、そのギャップの激しさって
いうのも今はおもしろいですね」
 デビュー当時の初々しい歌声から、最
新シングル『愛の力』までを改めて通し
て聴いてみると、もともとのポテンシャ
ルの高さと、そしてその原石が着実に磨
かれてきた過程がはっきり感じられる。
「やっぱりデビュー当時は訳わからんま
まわーっ、ってやってたのが、今はどう
いう部分で努力すればいいかっていうの
が着実に見えてきた感じはしますね。あ
とは、言ってるだけじゃなくて着実に実
行することも大事なんだなって」
 デビュー以来ずっとソロで活動してき
た彼女だが、スペシャルユニット“黄色
5”への参加は大きな刺激になった。
「黄色の自分以外のメンバーは、自己表
現がとても上手い人たちだったんですね。
このままじゃ周りのペースに飲み込まれ
るっていう危機感があって。ユニットで
の活動の期間は一瞬で終わってしまった
んですけど、ソロに戻ってからも自分を
もっと高めないとっていう意識が強くな
りました。黄色5に参加して以来、これ
じゃヤバイと思ってボイトレや腹筋もず
っと続けてるんです。言うのは簡単なん
ですけど、毎日続けることがすごい自信
になるんですね。この自信と一緒に、こ
れからも歩んでいきたいなと思います」
 アルバムの最後では、『黄色いお空で
BOOM BOOM BOOM』のセル
フ・カバーもしている。
「まさか、ソロで歌うとは思わなかった
んですけど(笑)。やっぱり自分のパート
以外はなっちとか他のみんなが歌ってる
声をずっと聴いてきたから、歌ってても
どうしてもみんなと歌い方が似てくるん
ですよね。レコーディング中も、つんく
さんに“平家、違うねん”って言われっ
ぱなしで(笑)。でも、おもしろかったです
よ。みなさんには、ボーナストラックと
して楽しんでもらえればいいかなって」
 今年に入ってからはつんくのプロデュ
ースにより、次々とボーカリストとして
の新しい面が引き出されてきている彼女。
ベスト盤のリリースを区切りに、平家み
ちよは新たな目標へ向かって走り出す。
「デビュー当時から応援してくれてる人
もいれば、黄色で平家のことを好きにな
ってくれた人もいると思うんですよ。そ
ういういろんな人がこのベスト盤を聴い
て、私の曲と一緒にそれぞれの時代の自
分の思い出を思い出してもらえればいい
かな」      取材・文/青嶋真也

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