OHVって・・   04.05.08

近所の54乗り、斎藤さんの54が復活したので覗いて来ました。

 いゃ〜、1年振りぐらいのツーショットです。制作期間1年と2ヶ月長かったなぁとはご本人の弁。でも、その分、完成した今は関西に1台の54、上限を知らないエンジンで満足度120%って所じゃないでしょうか?
外観は以前お会いした時と、ほとんど変化無し。フロントにアレキサンダー(本物)のアルミフェンダーミラーが付加された事ぐらいかなぁ。
 さてこれが問題のエンジンです。ぱっと見てアレッと思うでしょ?ツインチョークウエバーが2基付いてるんですよねぇ。この構想を聞いた時どんな風に成るか興味津々だったのですが、なるほどこうなったのかって思わず唸ってしまいました。
 そして、今回はミッションもスペシャル5速から、通常のフェーゴの5速に換装されてました。以前のトラスト形状のミッションマウントも今回作り直されて綺麗に仕上げられてます。
 こんな感じでブッシュも凡庸の足回りのリンク部に使うような物を使用するように変更されてます。これは羨ましいですよねぇ。ブッシュが経たっても簡単に交換できますね。コストも下げれるし。
 ツインキャブ化に伴って、ウォーターラインの配管も変更されてます。ポットも小型のものに作り変えられてて、キャブやマニと緩衝する可能性は無くなってます。
 で、問題のツインキャブ部。エンジン側吸気ポートはスクエア、キャブ側はオーバルとなってしまうので、インマニとキャブの間に2cmぐらいの部材でスペーサーを作りその間で形状を変化させ出来るだけ抵抗を無くすように工夫されてるそうです。キャブのスペースを確保するためにエキマニも形状が変えられてます。
 エンジンの中身もクランクシャフト、スペシャルシリンダー、ピストン(ホンダ)、カム(290度)、スペシャルコンロッド、バルブ(チタン)、強化バルブスプリング、ウルトラライトウエイトフライホイールなどなど・・・考えつく所には殆ど手が入ってる状態です。
 ただ、カウンターフローの構造上どうしてもインマニとエキマニが接近してしまいますよね。これで大丈夫なんだろうか?ってぐらい近いです。またキャブ直下のスターターへの熱の影響もどうなるか少し心配です。今のところ水温は安定してて、ファンが回ればきちんと温度が下がってくれるので大丈夫という事でした。真夏はどうなるか少し不安とも言われてましたが。
 とにかくエキマニがのたくってます。(^^)
 こちらは反対側。ブラストが掛かってるので流石に綺麗。アルミブロックはこの辺りがやりがい有りますね。
 これは太鼓のステ−部です。ミッションのボルトに友締めしてます。こういうのって結構参考になります。どのボルトに友締めしても良いか悪いかなんて素人には判んないですからねぇ。(^^;
 これもチェック。ポットの小型化に伴い?追加された、冷却水用のタンクです。
 ブレーキの取り出し口もかっこいい処理がされてました。こういう所がきちんとしてる車って好感もてますね〜。僕のは見る影も無いです。(笑)
 室内です。オリジナルを押さえながらも自分の使い易いようにモデファイされてます。ヨーロッパへの愛情が感じられますね!
 オーナーはこのヨーロッパで長距離もガンガン走られ、釣りに行かれるのが楽しみという酔狂なお方なのです。
 オリジナルのステアリング。これもナカナカ苦労されてるようで、先ごろすっぽ抜けて(近所)自宅までシャフトを回しながらお帰りになったとか。(笑)
 オリジナルはリベット止めなのだそうですがボス側の穴が広がってしまってリベットが使えなくなり、現在はボルトで止めるようにしてるということでした。
 バッテリーは小型のメンテフリーの物を助手席の足元に移設されてました。配線、設置ともご自分でされてます。
 これは頂きアイデアなのですが、ナカナカ実行できてませんです。(^^;
 ドア内張り。き、綺麗です。どこかのヨーロッパとは大違い。(^^)
 これもご自分で張りなおされてます。
 フロントスペースです。工具箱とジャッキまで積まれてます。ほんとコザッパリとしてますよねぇ。やればここまで出来るのよッ!>自分
 で、ツインコアのラジエター。ホイルサイズと同じ13インチの電動ファン。これはかなり効くでしょうねぇ。夏場もあんまし不安が無いですよねぇ。
 さて今回査察(笑)に行ったのですが、エンジンを掛けてもらってからブリッピングしてみて度肝を抜かれました!何これっ!!って感じです。ウエバーのリンクをチョコっと引いただけで、ヒューンって回転が上がります。離すとストンと回転が落ちます。よくF1のTV中継で出走前なんかに「ファン、ファン、ファンッ!」なんて暖気?してますよねぇ?あんな感じのレスポンスなのです。フライホイールが軽くなってるのもあるだろうし、エンジンの中身がスムースなのも有るだろうし、とにかくビックリッ!!!!
 そんでもって、運転席に座らせてもらって実際にアクセルを煽らせてもらってコレマタびっくり!家のヨーロッパのつもりでアクセル煽ると、一気に7Krpmぐらいまでタコメーターの針が跳ね上がってしまいました。な、なんだぁっ〜!これはOHVなのかぁ〜〜っ!てな具合です。オーナー曰く、未だリミットまで試したこと無いけど上限はもっと上だろうなぁって!僕の予想では10krpmぐらい回るんじゃないだろうか?と思います。だって、ほんと軽くアクセル煽っただけで7Krpmですからねぇ。ちなみに家のヨーロッパでは同じくらい煽って4Krpmぐらいです。だもんでアクセル開度は半分以下なのよっ!ん〜凄いです!ここまで出来るんですねぇ。こりゃ〜回すのが楽しくってしょうがないですよねぇ。
 チューニングエンジンってこんなに凄いのかって目から鱗な土曜の午後でした。あぁ〜悔し>本音(笑)


撮影:Finepix F601

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