例えば、あるホームページをウィンドウズマシンで見た後、マックで同じページを見てみたら、やたら明るく見えて驚いたことはありませんか? またマックで作って「完璧♪」と思っていた画像がウィンドウズのユーザーから「なんか暗いね…」と言われて哀しい思いをしたことはないでしょうか? 
これは各種ハード・OS間や各個人で、ディスプレイガンマの調整値が違うせいで起こった不幸な事故(?)なんです。
自分のパソコンで作った画像を自分のパソコンだけで楽しむ分にはディスプレイガンマはあまり気にしなくても良いかも知れないことなんですが、それをディスクに入れて人に渡したり、インターネットのHPで公開したり…ということになると、これは由々しき問題です(^^;
だって、自分ではバッチリに作ったと思っていた画像が、他人の目には違ったモノに映ってしまうのは嫌ですよね?
そこで、より正しい(完全な調整は難しいのですが(汗))ディスプレイガンマの調整の仕方について考えましょう!

まずガンマ(まだ、“ディスプレイガンマ”とは分けて考えて下さいネ(^^;)というモノについて、簡単に解説したいと思います。
ガンマについて調べようと思うと、意外と解りやすく書いてある本とか少ないです(私に読める本が無いとも言う(苦笑))。
そこで、手持ちのグラフィック・写真に関する本とか、ソフトの説明書とか、ネットでの聞きかじりとかで得た知識を総動員して統合したモノを、自分なりの解釈で述べていきたいと思います。本当の意味での技術的解説には遠く及ばないと思うので、参考程度に止めておいて下さい(^^;(詳しい方の寄稿大歓迎♪(汗))

もし、ガンマについての基礎知識はすでにお持ちで、「調整の仕方だけ知りたい!」という場合は、結構長い文章ですのでココをクリックして記事後半へ飛んで下さっても結構です(笑)

ガンマとは?
この上なく平たく言ってしまうと、入力される明るさの信号と出力される信号のバランスのことです。
入力信号と出力信号のバランスが取れていて、ガンマの値が“1”の時が人間の目には理想値だといわれています。(技術書見ると、三角関数とか数学の話になるようなので、作者的にも読者的にもココではパスしたいと思います(^^;; とにかく“1”が理想!(笑))
そのバランスによって明るく見えたり、暗く見えたりするわけです。
…でもココで気を付けたいのは、ガンマ明度似て異なる、ということです。
ガンマは入力値・出力値の(単純に明るさと言ってもイイかな?)の画像に於ける最小値と最大値のレベルは不変で、中間値のみが滑らかな曲線で変化します(図2、3参照)。
それに対し、明度は単純に画像の全てに一定・同一分だけ明るさの数値が直線的に足されたり引かれたりします(図4、5参照)。
ガンマ調整では最暗部も最明部も失われることなく全体の明るさが変化しているのに対し、明度調整では最暗部や最明部の階調が失われて飛んでしまっていることを確認して下さい。(私の下手な説明よりも画像を見ていただければ感覚的に掴めると思います(^^;)

図1(基準画像) グラフ1
図1(基準画像)

図2(ガンマ調整1.4) グラフ2
図3(ガンマ調整0.6) グラフ3
図2(ガンマ調整1.4)

図3(ガンマ調整0.6)


図4(明度プラス補正) グラフ4
図5(明度マイナス補正) グラフ5
図4(明度プラス補正)

図5(明度マイナス補正)

さてさて、この記事はあくまでディスプレイガンマの話であって、画像処理の話では無かったですね(汗)
でも、ガンマ明度の区別をしておかないとガンマの正しい理解に繋がらないので、どうしても押さえておきたかったのです(^^;

ガンマ値が違うと、どう見えるか?
冒頭でも触れました通り、環境や調整の仕方でガンマが違うと大変です(汗)
ガンマの標準値は特別に調整しないで普通に使っていると、マックは1.8ウィンドウズやUNIXは大体2.2〜2.5くらいになってます(っていうか、それがOSのガンマ標準値)。あと、電気代をケチってモニターを目一杯暗くしている人とか(そんな人いるかな?(笑))、「私は明るいのが好きだら…」と目一杯明るくしている人、「なんか明るさとかコントラストとか間違って弄っちゃったよぅ(;;)」って人のモニターでは、OSを問わず更に差が開いていることでしょう(^^;;
で、どのくらい違って見えるかシミュレーションしてみましょう!
下の図をご覧下さい…

暗い〜
通常
明るい〜
平均的マックユーザーが作った画像を、平均的Win・UNIXユーザーから見るとこんな感じ 平均的Win・UNIXユーザー、および平均的マックユーザーが普段見ている画像 平均的Win・UNIXユーザーが作った画像を、平均的マックユーザーから見るとこんな感じ

上図は0.4ずつガンマをズラした画像です。絶対的な数値ではなく、「相対的にどう見えるか?」という部分に着目して下さい(^^)
いかがですか? 結構印象が変わるのでビックリしたでしょう(^^;

ハードウェアとソフトウェアのガンマ
画像信号が私たちの目に入ってくるまでにはパソコン本体、OS、グラフィックソフト、モニターという複雑な経路を辿って、やっと画像として認知されるわけです。で、それらのハードウェア・ソフトウェアはそれぞれ別々のガンマ特性を持っています(OSについてはすでに触れましたね☆)。あぁ、厄介…(笑)
そのあたり、マックはソフト的な管理がきちんと為されていて、調整は比較的容易いのですが(流石DTPのマック!)、それ以外のウィンドウズやUNIX等の環境では調節するのに一苦労です(^^;(Win98からはICM2.0ICCプロファイルなどの導入されて大分環境が整いました☆ が、素人には分かり辛いし、私はWin95だし(汗))
フォトショップなどのプロ向けグラフィックソフトにはソフト独自のキャリブレーション(表示調整機構)を持ったモノもありますが、他のソフトと違和感があるのは使いづらいし、本来は印刷などの厳密な色調整に用いられるべきでしょう。やはり、全てのソフトで同じように表示されなければマルチタスクOSが泣きますし(笑) なるべくディスプレイガンマくらいはモニターかOS単位で調整したいところです(^^;(やっとディスプレイガンマ調整の話に移れるマス…(笑))

理想的なガンマ値?
実は「これ!」という数値がないのです(^^;;
前述の通り、マックは1.8ウィンドウズ・UNIXでは2.2〜2.5。一般のテレビは2.2前後印刷所では1.6〜1.8
あ〜、ホントにバラバラ(^^;;
ですから何のために画像を作るかで理想的なガンマ値は違ってくることになります(汗)
テレビ向きにビデオや電子アルバムを作りたい人は2.2に合わせるのが良いでしょうし、本など作っていて(同人誌とか(笑))印刷所にデータを渡す人は1.8。
難しいのはWEBのHPですね(^^; 色んなユーザーがゴチャ混ぜで見ますから…
かつてはマックの1.8に合わせるのが良いページだったのですが、最近はウィンドウズユーザーが増えてしまったため、マックでも2.2に合わせる人も増えてきたようです(^^; そゆ訳でネットの場合、これからは2.2を基準に考えるのが普通になりそうです。
…が、私たちのように絵を描いている人種はどうかと言うと、2.2ではちょっと高過ぎ(^^;;
絵を描く人はまだまだマックユーザーさんが多いですし、印刷所を利用したいこともあるでしょうし…
絵描きさんに限っては1.8の方が良いかも!? あるいはガンマ値1.8と2.2の両方のページを用意するか…(面倒ですが、プロ、セミプロの方には実践していらっしゃる方もいるみたいです(後光が差して見えるよぉ(=^^=;))
ちなみにシリウス☆は中間の2.0に合わせてます。
半端臭いですが、ガンマ値2.0の環境の元、「将来印刷原稿にするかもかな〜」っていう絵は落ち着きめに。「これはWEB専用だな〜」って絵は明るめにふんわりと描いています(笑)(余談ですが、CMYKで印刷する場合は“明るくふんわり”の方が綺麗に出るそうです。これはRGBでビビッドに表示されている画像をインクのCMYKで再現するのは無理があるからです。…ちょっとディスプレイガンマの話とは矛盾を生じるように感じますが、また印刷には別のノウハウがあるようで(^^;; ちなみに家庭用のプリンターはRGB原稿でも、ある程度綺麗に出力できるよう設計されてます。これら印刷を意識したカラーキャリブレーションについては、また別の機会にお話ししましょうね(汗))
昔の間違った調整をしていた頃の作品は、ものの見事に明るさもコントラストもメチャクチャです。恥ずかしいデス(*><*;;

調整の仕方
まずマックの場合は、OSでディスプレイガンマを設定できるようになっていますし、使い易く優秀なユーティリティもあるようですので、それで簡単に調整できると思います(シリウス☆はマックを持っていないので詳しいことはご勘弁を)。問題なのはウィンドウズ・UNIX等のマシンです(Win98以降のOSの人は調整できるかな? シリウス☆はWin95なもんで(^^;)。
それからフォトショップなどのプロ向けのソフトではソフト独自のキャリブレーション(カラー調整機構)を持っているので、そのソフトだけを使うときには問題ないですね。あと、フォトショップ5.0以降にはモニターガンマをマックのように調整できるユーティリティが付属してきます。これは便利♪ ただし、一部のグラフィックボードのドライバと相性が悪いらしいので万人向けではないかも…(汗)(フォトショップを持っているのは一部の人だし(^^;)
他に、グラフィックボードのドライバでディスプレイガンマをRGB単位で詳細に調整できるユーティリティを持つモノも存在しますが、一部、アプリケーションと相性が悪いモノがありますので、それも完全ではない場合があります(^^;

一番安心できるのはハードウェア単位で合わせてしまうことですネ。
私が実際に行っている、簡易型の調整法をご紹介します☆
GIFファイルを開ける環境で、モニターにコントラストと明るさを調整できる機構が付いていれば、どのマシンでも同様に行えます(^^)

まず、モニターの電源を入れてから最低でも30分以上経過したのを確認して下さい。モニターは電源投入直後では安定した表示をしてくれません。それから部屋の照明は自分がいつも作業するときと同じ状態にします。出来ればモニターには直接明かりが当たらないようにフードなど付いていれば完璧です(なかなかそこまで出来ませんけどね(^^;).

モニターの表示が安定したら、モニターのコントラストを最大(コントラストが一番高い状態)にします。次に下の画像(シリウス☆自作ディスプレイガンマ調整用テストパターン)を適当な画像表示ソフトを使ってモニター中央付近に表示します。この時、フォトショップなどの独自のキャリブレーションを持つソフトは使わずに、シンプルな画像閲覧ソフトやWEBブラウザ等を用いて下さい(このページを表示しとくのが一番簡単ですね(^^))。
表示できましたでしょうか? そうしましたら、自分の合わせたいガンマ値(印刷用なら1.6〜1.8絵描きさんなら1.8〜2.0テキスト系WEB用なら2.0〜2.2に合わせるのが良いでしょう(^^) シリウス☆は2.0)が表示されている“☆”が最も背景の縞しまに埋没して、あたかも馴染んで消えてしまったように見えるようになるまで、モニターの明るさを調節して下さい。この時、モニターから目を離して、やぶにらみするような感じにするとやり易いです(^^)


天ノ原シリウス☆自作『簡易ディスプレイガンマ調整用パターンver1.0』
『簡易ディスプレイガンマ調整用パターンver1.0』
★この画像はガンマの基礎知識と手持ちの数種のガンマ調整用ユーティリティにヒントを得て自作したものです。
作成方法は、50%グレーを横万線で2値変換したものを背景とし、“☆”の内部を50%グレーでべた塗りしたモノを“ガンマ1.0”として定めています。ガンマ1.0以降、グラフィックソフトで0.2ずつガンマを増加させてパターンを完成させています。
★このパターンは簡易調整用ですので、業務用などに耐えうる品質の保証はありません。この画像を使用したことで被られた不利益に関しましては一切の責任を負いかねますのでご注意下さい。
★この画像はフリーウェアとします。個人でお使いになる分には、自由にコピーしてお役立て下さいネ(^^) なお、他のサイトや媒体に転載等したい場合や、お問い合わせ等がある場合はメールでご一報下さい。メールはこちら

『簡易ディスプレイガンマ調整用パターンver1.0』
Copyright©1999天ノ原シリウス☆


うまく調整できましたでしょうか?
大抵のウィンドウズユーザーの方は、意外と明るく、黒の締まりがなくなり、コントラストが下がったことに驚かれるかも知れませんが、これが画像を操作する上で正しいガンマなのです。私は以前、“モニター自体の限界性能”を追求(最も黒い部分と最も白い部分をギリギリで階調表現できるようにコントラスト重視で…)した結果、ガンマ値が2.5程になり、見た目は美しいのですが他の媒体では使えない表示にしてしまっていた時期がありました(^^;;
なお、この方法はRGB一括で調整するあくまで簡易的な方法ですので、参考程度にしてください。本来のガンマ調整はRGB別々に行い、ハードウェアのガンマ特性(癖)もプロファイルで設定して初めて正確に出来るのです。きちんとしたガンマ調整ユーティリティを持つ環境では、それらを用いて調整した方が、より理想的な結果を得られるモノと思われます☆(とは言え、厳密な調整を必要としない一般の使い方では、簡易的方法でも十分に良い結果が得られるものと確信します(^^))

ガンマのお話、いかがでしたでしょうか?
ガンマの他に、『モニターの色温度調整』も併せてご覧頂ければ、大分安心して画像を作成・閲覧できるようになりますヨ(^^)

※本文中に「ディスプレイ」と「モニター」という紛らわしい単語が同時に使われていますが。ハードウェアとしてのディスプレイを指すときには「モニター」、パソコン本体とモニターの組み合わせで得られる表示を指すときには「ディスプレイ」と呼ぶことにして記事を作成しました。必ずしもこのサイトの他のページとの整合性が取れているとは限りませんのでご了承下さい(汗)

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