10/20〜26日

いよいよ開店新バイトウィーク


 

ついに僕が勤務するデパートが開店することになった。社員の皆さんは、ここ数日、家に帰らず、わざわざ最寄りのホテルに泊まったらしい。帰る暇も無いほど忙しかったのだろう。前日は、徹夜とまではいかないが、深夜まで及ぶ作業だったようだ。

 僕は川崎での経験から、朝は止めて正午から働くことにした。バイトの場合、シフト制を取る人が多い。これは、自分の好きな曜日、時間を選べるという、僕らにとっては都合が良く大変優れたシステムだ。塾バイトもあるので、4時間だけの勤務にした。

 

開店当日正午前、店に行ってみると、10時30分開店なのに、すでにものすごい長蛇の列。デパートだというのに、入場制限までしている。その光景は、さながらディズニーランドのアトラクションで並ぶ人々のようだった。

 その列を見て、瞬時に行きたくなくなかったが、いきなりサボるわけにもいかない。重い足を引き摺りつつ、従業員口から店内へ。着替えを済ませて食品売り場に入った。その中はまさに人、人、人。満足に歩き回ることもできないほど、混雑していたのだった。

 

それからはまさに悪夢のような時間だった。まったく休む暇も無い。別の店舗から何人か応援の人もいたのだが、それでも人手が足りない状態。次から次へと注文が殺到する。熟年マダムたちのパワーに終始圧倒され、心身ともにボロボロになってしまった。

 忙しいと働いている最中は感じないのだが、終わってから疲れがどっと来る。そのまま塾バイトに行ったのだが、正直なところ、満足な授業ができなかった。どんな仕事でも慣れるまでは大変。そのことが痛切に感じられた1日だった。

 

それからもその状態が何日か続いた。これほどの人が一体どこからわいてくるのか不思議である。昼は付近の会社勤めのOLさんが昼食を買いに来る。夕方はおばさま方が夕飯の支度にやってくる。デパートの食品売り場、おそるべし。

 僕はまだ4時間だけだったからいいようなものの、社員の方々などは、朝から晩まで働いている。慣れているから手の抜き方というのも知っているだろうが、それでも大変だろう。早くお客が減ってくれないかなどと思ってしまったのは、僕だけではあるまい。


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