平成9年6月23日

TBSテレビ

噂の東京マガジン

御担当者

美しが丘5丁目の環境を守る会

横浜市青葉区美しが丘*******

事務局 ********

申し入れ書

昨日、貴社の番組であります「噂の東京マガジン」を拝見させて頂きました。同番組の中で私たちの藤和マンション問題をお取り上げ頂きました事に感謝いたします。

しかしながら、その内容につきまして私たちの主張が正しく伝わっておらず、大変遺憾に存じます。以下その要点を述べさせて頂きます。

 

私たちの主張している事は要約すると3つです。

 

  1. 藤和不動産の住民に対する姿勢を批判しています
  2. 住民が話し合いを求めているのに関わらず、これを無視し強引に工事車両を突入させてきた事。私たちもやむを得ず阻止行動となりました。現在も引き続き話し合いを求めています。(藤和が25日に話し合いに応じる事となりました。)その上、工事が出来なかったといって住民個々に対し損害賠償請求を弁護士を通じて行ってきました。この様な事が許されるのでしょうか。

     

  3. 法の趣旨を無視した脱法的なマンション建築への抗議

藤和不動産は説明を求めても一切応じようとしない。「適法と考えています一点張り」なので是非とも社会に問題提起したいと思い、立ち上がりました。私たちは適法というより、むしろ違法性が高いと考えております。この件については審査請求及び国会請願を参照ください。

 

3.私たちはマンションが絶対だめだとは言っていません

本来は回りの住環境にあう建物(一戸建て等)を希望しておりますが、3階建てのマンション或いは地下室を法の本来の趣旨であるゆとりのスペース(トランクルームやメゾネットタイプの居室)に使ったものであれば反対しません。

 

1について

御社の放映内容だと何故あのような状態になっているのか(藤和の不誠実な対応に抗議)が判りません。むしろ完全に抜け落ちています。他の地域の方々とも藤和不動産の不誠実な態度には連携して抗議していこうと考えております。

 

2について

短い時間の中で取り上げるのは難しいかもしれませんが、本来法が想定(予定)していなかったところでこの問題が起きているのではないか、(私たちも当時の衆参建築委員会の議事録その他雑誌記事等を検証中ですが今のところ法が予定していたという事実は出てきておりません)という視点が無かったように思われます。事実、同様な事例の反対運動が我々の周辺でも起きています。

 

3について

確かに今までの住環境を守っていきたいという気持ちはあります。これはごく普通の感情とも言えるのではないでしょうか。業者は何でもかんでも住民エゴと言い、企業姿勢を正当化しようとします。先住民を無視し利益のみ追求するのは逆に企業エゴとは言えませんか。

尚、藤和不動産は建物本体についての譲歩(例えば1室削るとか)を一切拒否して話し合いに応じません。

 

しかしそれ以上に横浜市に限らず全国で、第1種低層住居専用地域という建築条件がもっとも厳しい地域であっても、斜面地では大規模なマンション建設(平成6年の建築基準法改正「地下室の容積率不算入措置」で事実上1.5倍の規模が建築できるようになった)が、法の趣旨に反しているにもかかわらず結果として可能となった、事実を取り上げて欲しかったと思います。法律の予定してなかった事であれば極めて重大な法の見落としです。容積率80%の地域が結果として、今国会の法律改正(廊下等共用部分の容積不算入)も含めると従来に比べ、事実上150%近くまで容積率緩和が行われた事になるのです。日本に住宅をつくるスペースが本当に無いのであればいざ知らず、住宅が余っている現在、尚且つ人口及び世帯数が減少する社会を目前に控えている社会環境を考えるならば、第1種住居専用地域にまでもマンション建築を、事実上奨励する事はおかしなことだと思いますが…。

何故容積率を緩和しなければならないか、本当に国民が望んでいることなのか、緊急性はあるのか、このことは報道番組等で是非特集を組んで頂きたい問題だと思います。

 

森本さんを筆頭にコメントをされた方々も、事実を正確に知っていただければ、住民エゴのようなコメントはなされなかったのではないかと思います。

 

住民有利に報道してくださいとは申しません。事実を正確に報道して頂くことを申し入れます。