理科の授業が終わると、教師が教室を出るのも待たずに菊丸が不二の方へ向き直る。
「ふ〜じ〜ぃ」
ガコガコと椅子をわざわざ引きずって不二の側まで行って、その肩に泣き伏すマネをした。
「英二。どうしたの?」
不二は慌てず騒がず菊丸の頭を撫でる。
級友達はそれを見て「また始まった」と思った。
「あのさ、今の時間、センセがシャム双生児の話したじゃん」
「うん、したね」
「俺さ、シャム双生児って単語だけは聞いたことあってさ、そんで……」
「うん、それで?」
「俺ずっと、シャム双生児って、シャム猫の双子のことだと思ってたー!」
「………………」
教室の中が一瞬静まり返る。
教室中にガビーン! と、わかりやすく言うなら『Σ( ̄△ ̄;)』こんな雰囲気が漂った。
「……あはは、英二らしいね」
「なぁ不二、俺ってやっぱバカなのかな」
「う〜ん……いいんじゃない? 英二だし。誰でも最初は知らないんだから、これでわかったんならいいじゃない」
そっか、菊丸だし。
クラス中が納得した。

三年六組。
考えられないことが常識としてまかり通っている変なクラスだった。


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すみません、すみません、すみません!