「うーん、コンビニっスかね」
「まあ、代表的だな」
「それを言ったら、ファーストフードとかファミレス系も全部そうなるっスよ」
「最近はレンタルビデオショップなんかもそうだよね」
「警察はどうだ」
「あ、それがあったね」
「病院もあるっス」
「ぁあ? 俺ン家の近くの耳鼻科は日曜とか祭日は休みだぜ?」
「世の中には救急指定の病院ってのがあんだよ。自分が病院に縁がないからって笑わせるぜ」
「なんだと、このマムシ野郎!」
「やんのかこら」
にらみ合う桃城と海堂。
「あーあ、また始まったよ」
だが、あまりにもいつものことすぎて誰も場を納めようとはしなかった。
唯一、大石が胃の辺りを押さえるだけである。
「あっれー、みんなで集まってなに話してんの?」
通りがかった菊丸がひょっこりと顔を覗かせる。
それだけで何故か桃城と海堂は大人しくなった。
「あ、英二。ちょうどよかった」
「なになに?」
「英二は『年中無休』って言われたら、何を思い浮かべる?」
「年中無休〜?」
「そう」
少し考え込んだ菊丸だったが、すぐに思いついたらしい。
「海堂」
にっこり。
内容もともかく、その『にっこり』は凶悪なまでに可愛い『にっこり』だったために、その場の全員が目を見開いた。
常日頃から『可愛い』と認識されている菊丸だったが、いつもとは桁外れに可愛かった。
『なにかある!』
次の瞬間、全ての視線が一点に集中。
それらは見るものを突き刺すのではないかとさえ思われる、それはそれは鋭い視線だった。
海堂は思いがけない事態に固まっている。
その海堂を問い詰めるために菊丸と海堂以外の全員がいっせいに海堂を取り囲んだ。
たとえ固まっていなかったとしても逃げることは不可能だろうと思われるほど全員に隙がない。
個性的な人間がが集まっていると言われている青学の、初めて見せる見事なチームワークだった。
それを見ていた菊丸は満足そうにその場を去った。
菊丸が、今日はちょっと海堂をイジメたい気分だったということを知る者はいない。
そしてそれが『自分にだけぎこちない態度をとる海堂へのささやかな仕返し』だということも。


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イジメっ子菊丸。
うちの海堂は菊丸がジャレつくと固まるのです。
もちろん意識しまくってるからなのですが、逆に菊丸はそれに気付かないから気に入らないのです。