| 今日は僕の一番大事な人、英二の誕生日。 他に大事だと思う人もいるけど、やっぱり英二が一番なんだ。 いや……うん、すべてと言ってもいい。 おおげさなんかじゃないんだ。本当だよ。 初めて英二に会った時に、僕はなんて可愛い子なんだろうって見とれちゃったんだ。 英二はそんな僕の気持ちには全然気付いてなかったみたいだけど。 その日から、英二は僕の大事な人になった。 英二は見た目が可愛いだけじゃなくて、しゃべっても動いても、とにかく何をしても可愛いいんだよ。 周りの人もみんな知ってると思うけど。 たまに手荒な扱いを受けることもあったけど、でもそれは男の子として当たり前のことだし、何よりも僕といることが遠慮の必要がないと思われていることが嬉しかった。 好きな人ができたって言われた時はビックリしたよ。 英二はいつまでも可愛くて、なんだか変な話だけど、いつまでも子供だと思っていたから。 背だって最初は僕の方が大きかったのに、とっくに英二の方が大きくなっていて。 でもそんなことを感じさせないくらい、英二は無邪気で甘えん坊で。 だから……。 本当は、ただ僕が甘えん坊のままの英二でいて欲しいだけだったのかもしれないけど。 だけど好きな人ができて僕に話しかけることが多くなったね。 英二には当たり前だけど友達がたくさんいて、前に比べれば僕に話しかけることも少なくなっていたのに。 「他の人には話せないんだよねー」 って、英二の言葉がどんなに嬉しかったかわかる? 好きな人ができたことに驚き、寂しく思ったのも確かに僕の気持ちだったけど。 嬉しそうに好きな人のことを話す英二はこれまでよりも、もっともっと可愛いかったんだ。 僕はもうすぐ英二とは一緒にいられなくなる。 どんなに僕が一緒にいたいと思っても。 きっとその日は近いだろう。 だけど僕はいつでも英二のことを思っているよ。 英二が幸せになりますように。 英二が幸せでありますように。 いままでもこれからも。 「あれ? 今、大五郎なんか言った? ……にゃーんて、そんなワケないか」 君に僕の声が届かなくても。 |
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