テキストベースのサイトにだって勝ち目はある!
というのは、考えてみよう、僕らが日頃何かに対して強い関心を抱いて読書などする時に、もちろんネットスケープウィン・マック両ヴァージョン向け期限なし無償配布で注目される付録CD−ROMのついているようなインターネットやコンピュータ端末関連の雑誌である場合はあれ、たいていの場合手にとって読む本は活字中心。図版が美しいグラフィックス集などは別として、情報というものはほとんどが依然として文字という種の記号によって表されているからだ。良質な大手メディア系のサイトのほとんどだって考えてみればテキストベース。彼らはシッカリとテキストに命をかけながらテキストライティングでめしを食っている(!)。だいいち画像ファイルをつけたければ、写真くらいはカメラの製品技術の発達のおかげでとりあえずは誰にでも撮れるものなんだし、手間暇を惜しまなければムービーファイルを載せることだってできなくはないのだったりする。グラフィックに本格的に凝るのだったら、あるいはカルチャースクールや通信教育などをきっかけにして、これから材料とテキストを揃えイラストの基本あたりから入門したっていいじゃないか、という気もする。人間、それを完璧
にできるかどうかはともかくとして、まともにやってできないことなんてけっしてないのだ。百メートル走っただけでゼイゼイと息切れがとまらないようなきみでも、熱中して無理なく確実に専門的なトレーニングを始めれば一年程度でトライアスロンだってできるようになるだろう。もちろんそれぞれに苦手分野はあるにしてもだ。そしてFLEX−Jはテキストベースであることにプライドを抱いている誇り高いサイトなのだ(!...でなけりゃどこの誰ががこんなサイト、めしの時間まで惜しんでつくるもんか!...パソコンが机の上にあるおかげで課題をやっつけている合間にもHTMLファイルに手を加えている日々...嗚呼)。
そこで、当サイトでは考えてみた。テキストベースのサイトをブラッシュアップする上で最も洗練された方法は何か? その答えはハリウッドスタイルの大胆な導入と現状の再構築である!
au.msnで長期連載中の青春ドラマにしてみても、確かに配役の人物がドラマの印象的な場面を演じて見せるシーンライクなムービークリップやたくさんのシーンスチール、またオーディオファイルなどが盛りだくさんの、インタラクティヴな立体的シナリオ公開の形を採ってはいるけれど、ベースにあるのはテキストなのだ。実際僕にしてみても、本当に面白いオンライン小説だったら、マルチメディア抜きのシンプルなそれであっても熱心に購読すると思う。だったらオンラインストーリーを面白く本格的に作るにはどんな装置立てによりデスクトップを構築していったらいいのか。だいたい、テキストライティングやネットサーフィンを中心として写真ファイルを加工するくらいのパソコン使用だったらほとんど全くといっていいほどハードウェア側のアップグレードの必要には迫られないし、ウィンドウズのヴァージョンアップにだって神経質にならなくても十分だったりする。うちにはマックもあるのだけれど、あいかわらず漢字Talkは7番台。意味のない見栄張りのために無駄なお金を使うことは、現代のトレンドライクな消費生活上でも全くもって正しくない行ないなのだといえる。ネット上で問わ
れるべきは、だからハードやソフト云々ではなく、サイトだって"ネタ"が命、ということなのだ。
で、テキストベースがウリの本サイトのクオリティと志気をしっかりとアップさせるために、ウェブマスターが何をどのように手を打ったのかと言えば、電脳大国アメリカの映画製作者向けソフトハウスからインターネットで業務用のレポーティング&ファイリングソフトを直接購入したというわけである。『ドラマティカプロ』の発売元であるスクリーンプレイシステムズ社はほかに立体的なコンピュータ画像によって映画の絵コンテを描き起こしたり、また現物のスクリプトをデスクトップ上に書き込んでいくためのシナリオ編集をするような、映画産業界の人にとってはなかなか気の利いたソフトを発売している業界向け専門のソフトハウス。それでしっかりと業務が成立しているのだから、アメリカ映画産業の裾野は広いというものだ。そして件の『ドラマティカプロ』は、日本の僕の許へは本当に国内宅配便ほどの所要時間で、フェデックスさんが空輸してくれたのだった。
厳重に梱包されながら輸入審査をパス、そのまま届けられた『ドラマティカプロ』のパッケージはウィン用マック用それぞれあるが、僕が買ったのはウィン用。しっかりとDOS/Vマシンにインストールされたのだった。マニュアルはマニア好みなストーリーメイキング心得書になっていたのだが、コンピュータの英語版ソフトというものは何よりも試しにコマンドしながら使い方をおぼえていく方がずっと効率的。ソフト本体を実際にまめに活用するしないは別として、それがデスクトップ上にあれば確実にアメリカの映画や現代小説制作者世界のリアルな空気を感じさせてくれる上に、誇り高きテキスト屋の胸の内にに奇妙なステータスシンボル性を放ちながら常にエネルギッシュに"ガッツ"を高めてくれる。アップグレード版を買おうという気までは起きないが、現状でも十分においしさ満点である(注意・アップグレード版は数千円程度の正規登録ユーザー向けプライスなので予算的に買えないというわけではけっしてない)。小説形態にしてもシナリオ形態にしても、『ドラマティカ』的な本格派のアメリカンデスクトップ上から作り出されるドラマは、やっぱり末端にまで達したコンピ
ュータ管理文明時代の洗礼を受けた、どこかに新たなる観点や魅力をを備えているものとなるような気がするのだった。めざせ、『ブレードランナー』!!(作品が出来上がり次第こちらのサイトにアップロードするのでまめにチェックせよ! ...)
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