第1話 アフタヌンティーはお好き? |
私は美しいものが好きでございます。そして優雅な時間を楽しむのも好きでございます。
私が始めてお庭が美しいと感じたのは蓼科にある「バナクライングリッシュガーデン」に訪れた時だったので
ございます。会社の女子社員同士の小旅行で連れてこられ、その時は6・7月だったのでかなり暑かったの
ですが、木陰にある古びた木のイスに座り、まわりを見渡しますとなんとも緑は心を癒してくれ、
(別に失恋していたわけではない)本当に何時間も座っていたい。気分にさせます。
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この頃は暑さのせいかあまりお花はありませんでしたが、
春先は美しかったに違いありません。
しかし緑もまた趣があり、よいものです。イングリッシュガーデンというのはロマンチックで人を優雅でお金持ち気分にさせます。
頭の中では、私はもう、やはりひらひらのワンピースを着て、
婆ぁやを呼び付けると、スコーン付きのでアフタヌーンティを
持ってこさせ、時間を忘れ読書にいそしみ乗馬もこなす。そして
人のよさそうなガーデナーが何よりの相談相手だったりします。
ああ、小さくてもいいから、私もこんなガーデンがほしい。
バラのアーチを作り、大きな洋風のテラコッタを置き、
お外でお茶をしたいではありませんか。
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今は無理でも結婚したらきっと私が思う通りにしてやろう。
召し使いとガーデナーも必要なのでお金持ちと結婚しなくては・・・・。
と勝手に心に思い描いたわけであります
案外そのチャンスは早くまわってきました。しかしお金持ちではありません。
私の計画は大きくそれてしまいました。 |