人間とって自然には何か

前回は「身体のじゃませえへんようにするには考えてもしゃあない。」と言うた。
● そのわけが自律神経にあることもちょっとだけ書いた。
● 「自律神経。」これほど誤解を受けてる身体の働きもめずらしいやろなぁ。
● みぃんな「自分の意志で生きてる。」いう意識が強いよってなぁ。
● 人間が生きるための身体の働きをコーディネートしてるんが神経の天才、つまり天賦の才なんやけど、みんな意志してやれるもんしか意識しぃはれへんから(ま、当たり前か…)意志ででけへん物事をなかなか認めようとしてくれはらへん。
● 人間を活かせてるコーディネートの働きのほとんどは意志してでけへん自律神経の働きであって、みんなが意識してる意志の働きちゅうんは全部の働きの一割にもみたへんのや。
● 人間が意志してやれるこというのんは身体の働きの全部から言うたら、ホンマに氷山の一角にも値せん程度のことなんや。
● そやのにほとんどの人がこのホンのわずかの意志でコントロールできる働きが身体のすべてやと誤解してる。
● 困ったこっちゃなぁ。
● 自律神経の働きが意識でけへんから言う理由で「自分は自分の意志で活きてるんや!」と豪語できる人の自律神経は大変や。
● 無茶ばっかり言うてくる大脳を、黙って一生懸命支えたらなあかん。
● 第一回にも書いた通り、自律神経(旧脳)は言葉を持たんよってにな。
● 耐えがたきを耐え忍びがたきを忍び、自然型から外れたワガママな意志を遂行させるのんを支えるためにガンバっとるんや。
● かわいそうやなぁ。
● もし自律神経がスト起こしたらどないなるか考えたことみんなあらへんやろけど、全部意志でやるとこういうことになる。
● <まずご飯を食べようと意志する。
● しかし「お腹がすいた」という感覚は意識されない。
● だから時計を見ながらそろそろ血糖値が下がっているだろうと推測される時間に食卓につく。
● もちろん「時計を見る」という動作にも部屋の明るさがまぶしければ、意志して瞳を縮めなければならないし暗ければ瞳を拡げなければならない。
● 時計のほうを見るためには、首にある十数本の筋肉全てをひとつひとつ緩めたり縮めたりいちいち考えてしなければならない。
● もちろん首を戻して食卓に歩いていくために立ち上がろうとすることも全部同じ。
● さて立ち上がると血は重力にしたがって足に残ろうとするので脳貧血が起こる。
● これを防ぐために下半身の血管を縮めて血が足に行かないようにしなければならない。
● また一歩踏み出すごとに足がどのくらいの圧力で地についているかどうかをいちいち確かめ、すべての関節がどのくらい曲がっているかを感じ、すべての関節が意志したとおりの角度になるように数十本の筋肉にいちいち伸ばす縮むの意志を出さなければならない。
● 一歩足を出す度に身体の傾きを縦横高さそれぞれについて感じ、首や目の玉がまっすぐ前を向いているようにまたまた筋肉に意志を出さねばならない。
● 少しでも意志が遅れたら倒れてしまう。
● そんなこんなでようやく口の中に食べものが入ったとしよう。
● (書くのが面倒い!)口の粘膜に食べものが接たる少し前に唾液を搾り出さなければならない。
● そして食べ物の口の中の一を感じつつ舌を歯でかまないように気をつけながら、舌の筋肉に意志して食べものがまだ喉に進まないような位置にとどめなければならない。
● 喉に送るにあたっては、鼻に入らないように「のどちんこ」の筋肉に意志して「のどちんこ」を鼻の方に倒さなければならない。
● 喉にはいったなら気管にはいらないように声帯を塞ぎつつ、胃に意志して胃液を搾り出しておかねばならない。
● また食道の筋肉が上から下に順送りに縮んでは緩むように意志しなければならない。● そして脳の血管に意志して縮むように、胃や腸へ行く血管に意志してひらくようにしなければならない。
● そして食べものが腸に行かないように…あ、心臓とまってしもた!>
  これでもだいぶハショって書いてるけど、読むの疲れたやろ?
  書くのんも疲れた。
● これ「やれ!」言われてあんたがたできる?「でけへん」て言うんやったら、『自分の意志ていうもんの無力さ』と『自律神経によって生かさせてもろうとる。』という現実を認めてえや。
● 自律神経の働きいうのんが 「人間の自然型の働き」なんや。
● 自律神経にすべてお任せできたら完全に自然と調和するんや。
● 自然と調和したら病気である必要がのうなるんや。
● 一時が万事、意志というもんが上に立とうとするさかい身体の働きに逆らうことになる。
● みんなもう一回「人間ていう動物にとって自然って何なんや。」ていうことを考えてみてえな。
● 



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