人間は腸内細菌に依存してるんや

先月は『腸の中』いうのんは『身体の外』や」ていうのんと「あんたはウンコ漬けになって生きてるんや」ていう話した。

今回は『あんたはウンコに生かしてもろうてる』いう話や。
さてその前にお詫びと訂正。第二部の二回目で『小腸』の話した。
実はあれ大嘘書いてしもうた。
「『小腸』の長さは2.8メートル」て書いたけど、ほんまは7メートルが正しい。
そののうち2/5が『空腸』、3/5が『回腸』ていうことで『空腸』の長さが2.8メートルなんや。
それでこの『空腸』の面積が200平方mらしい。

ホンなら『回腸』の面積はなんぼや?と思うて医学書屋で立ち読みして探しても、どの「教科書」にも出てない。
どうやらゲロの中で人間が吸収できるもんはほとんど『空腸』で吸収が済んでしまうから『回腸』なんかはどうでも良えらしい。
『回腸』に入ってくるのんは、人間には利用でけへん「用済みのゲロカス」やから興味ないんやろ。

けどや、ホンなら何で身体はそんな役にもたたんようなもんを延々6時間も『回腸』に溜めとくんや?
おかしいやろ?
ちゅうことは『回腸』にもちゃんとお役目があるはずなんや。

前に『回腸』には『腸内細菌』が住んでて「ゲロカス」を「ウンコ汁」に変えてるていうた。
もっと正確に言うたら、『腸内細菌』が「ゲロカス」を喰うて成長して子供を産んで死んでいく、「ウンコ汁」は「『腸内細菌』の社会」そのものなんや。
『回腸』と『大腸』では人間の身体は主役やない、『腸内細菌』が主役なんや。
身体がゲロカスを吸収できまいと、消化できまいと、人間の身体の働きなんかは脇役の話なんや。
ゲロカスにはまだまだ主役の『腸内細菌』が分解して利用できるもんが山ほどある。
ゲロカスは『腸内細菌』にとっては宝の山なんや。
今はやりの食物繊維なんかも、身体がよう消化吸収でけへんだけで『腸内細菌』にとっては美味しい御馳走なんや。
ということはこういうことや。

『腸内細菌』は『回腸』とか『大腸』で身体が利用でけへんゲロカスを喰うて自分らの栄養にしてる。
それどころか人間はビタミンを造られへんけど、『腸内細菌』は自分でビタミンを造る能力を持ってる。
この栄養分は自分らが元気に繁殖するために使われるんやけど、造るだけ造って捨てるもんもある。
つまり『腸内細菌』のウンコや。
この中にほとんどのビタミンが含まれとるし『腸内細菌』が死んだら、いろんな蛋白質とかも出てくる。
この中には毒になるもんもあるけど身体が使えるもんがいっぱいできてる。
つまり『腸内細菌』は廃棄物のゲロカスをリサイクルしてくれとるんや。
リサイクルしてできた製品がウンコ汁なんや。

ちなみに『大腸』では身体はほとんど水分しか吸収でけへんから、ウンコ溜めて固めるお役目やから、せっかく『腸内細菌』が造ってくれた大事なビタミンとか栄養分を吸収でけへん。
ということは「人間は『回腸』でわざわざ『腸内細菌』を飼うて、消化を助けてもろたり栄養分を造ってもろたりしてる」んや。
人間は『腸内細菌』に依存して生きてるんや。

前にも書いたように「ばい菌が栄養分を分解することを『発酵』とか『腐敗』という」んやけど、そういう意味では『回腸』は「身体の醸造工場」で、ウンコは「腸内細菌が造ってくれる発酵健康補助食品や」て言うてもええ。
ネズミなんかはビタミン不足になったら自分のウンコ喰ってビタミン補給してるんやで。
牛や馬が草ばっかりしか食べへんでも肉がついて太るんは、ひとえに『腸内細菌』のおかげなんや。
完全な菜食主義の人が蛋白質とかビタミンの不足にならへんのは、ひとえに『腸内細菌』のおかげなんや。

この『腸内細菌』はいわゆる『善玉菌』の働きだけやのうて『悪玉菌』もちゃんとビタミン造ってくれとる。
『悪玉菌』て言われてる連中にしか造られへんビタミンも栄養分もある。百種類以上の「『腸内細菌』の家族」がお互いに近所付き合いしながら、その時のゲロカスの状態とか『回腸粘膜』の状態とかに一番適合うたような微妙なバランスをとって暮らしとるんや。
自然には『善』も『悪』もあれへんのや。
『善』の『悪』のていうのんは、あんたのホンのちっぽけな、独善的な偏向した知識の世界の中での、ご都合の一面の評価に過ぎへん。
偏差値で子供の善し悪し決めるようなもんや、小賢しいなあ。

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本チャンの「リウマチは直る」より絶対過激でおもろいで。
次回からやっと免疫の話や。






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