ぴくし〜のーと あどばんす

物語

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連載[1165] 何となくハタ迷惑な交換日記

一匹ウルフ ☆2008.04/26(土)03:07
○月○日 快晴 書き手:風野 狼

さて、とりあえず私は机に向かって、まっさらなノートを開いている。
素っ気も味気も何もない、その普通の大学ノートに、今日この瞬間から綴られるのは、何の変哲もない、別段珍しくもない普通の日常生活の情景である。
そのような面白くない物を私がわざわざ書く理由、それは、紛れもなく私の数少ない友人、ミナの所業による所である。
彼女曰く、巷では「交換日記」なる代物が流行しているらしく。
体が弱く、幼い頃から数ヶ月前まで入院生活をせざるをえなかった彼女は、そういう流行りの代物に憧れを抱いていたらしい。
そんな訳で頼み込まれた、というわけだ。
まったく、私としては傍迷惑極まりない。めんどくさい。

…なんで断らなかった?と聞くか。
理由は簡単。断りきれなかったのだ。へんな所で人がいいという事は、自ら重々に理解している。
特にミナに対しては、境遇その他もろもろ故に、よけい甘くなってしまうのだ。
これではノーといえる人物になれないではないか。イエスマンは嫌だぞ、私は。

そんな訳で、何を書けば良いか解らんミナの代わりに、この私が書きはじめを担当しているわけだ。
だがしかし。交換日記というが、交換する相手が少なすぎるのもまた事実。
私とミナを含め、人型の友人は3人しか居ないのだ。残り一人の友人も私とミナだけであるので、ぶっちゃけ八方塞である。
がここで、私が非常に画期的な案を出したのだ。
私のポケモン達にも書かせよう、という案をだ。

…手が無い奴も居るのに、どう書かせると?
それは気にしてはいけない。鉛筆をくわえたりして、器用に書いているのだろう。いいか、絶対に気にするな。この私との約束である。
あと、普通に喋っているが、それも気にするな。そういうことにしておいてくれ。頼む。

これで、普遍的な日常を書くだけの、面白みの無い日記にはならないだろうと思う。
何しろ奴らは個性的だ。天然な海のかみに不幸な鋼鳥、色々すごいエスパーなど、ネタには事かかん。
うむ。多少、面白くなりそうである。

っと、最後になったが、自己紹介を一応、綴っておこうと思う。
私の名は風野 狼。かざの ろうと読む。
覚えにくければ、ウルフ、と覚えて欲しい。皆、そっちで呼ぶからな。

さて、記念すべき二人目は、一体どいつにしてやろうか…。
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一匹ウルフ ★2008.04/28(月)01:40
○月×日 曇りだったような気がする 書き手:ラーフォス

今日の夕飯は大好物の鯖の味噌煮だったが、あいにくおあずけを食らってしまって、脳内で悲しみのブルースが流れている。
まったく、ショウロウ…スイクンなのだが、彼女も少し神経質が過ぎるのではないかと思う。
話の途中、少し居眠りしてしまっただけではないか。それをいきなりれいとうビームとは…。
それとも何か私が彼女が不機嫌になってしまうようなことを、他にしてしまったのであろうか。
…そうか、もしかして彼女は今日の夕飯のメニューを楽しみにしていたのかもしれない。だから、私が寝言で今日の夕飯のメニューを言ってしまったのが気に入らなかったのだ。
…我ながら、完璧な推理である。

っと、自己紹介が遅れた。私はポケモンである。ルギアである。名前はもうある。ラーフォスという。
何で自己紹介を書いておかなければならないか解らないが、ウルフは書けというから書いた。
後、書いたと書いてあるが代筆である。私が言ったことを、ウルフが書いている事を覚えておいて欲しい。
流石にノートが小さすぎる、と言わざるをえないのだ。

さて、今日はあいにく、曇っていた。ような気がする。
曇りの日は好きではないので、あまり外に出ない。だから、本当に一日曇っていたのか知らない。
皆、うみのかみならその位感じ取ってくれというが、無理な話である。
というか海の紙とは、中々失礼ではないだろうか。私は紙人(かみんちゅ)ではない。持級型の戦法が得意な、寧ろ鉄壁なポケモンである。
フーディンとかアブソルとかと一緒にしないでほしい。彼らのようにピーキーで速攻性のある戦法にも、憧れが無いかといわれれば無い事もないが。

そんな訳で、今日は本を読みつつダラダラしていた。
自慢ではないが目は良いので、人間の書いた本でも割とスラスラ読める。後は、破らないように丁寧にページをめくるだけである。
…無理があるとかそういうツッコミは勘弁して欲しい。
最初は遺跡(我々は古代遺跡を利用して生活している)の大広間で読んでいたのだが、フーディンのアークが「イッツ☆スプーンフェスティバァアアァァアアルぁああ!!」
とか言いつつスプーンを大量に投げつけて来たので、仕方なく自分の部屋(特注サイズである。いいだろう)に逃げ込んだ。
その際に、私に当て損ねたスプーンが全部エアームドのエデンに当たっていたような気がするが、いつもの事なので気に留めなかった。
エアロブラストをぶっぱなしてもよかった気がしたが、夕飯を抜かれるのは困るのでやめておいた。結局抜きになったが。

部屋に戻り本を読んでいると、途中、先に話したスイクンのショウロウが入ってきた。どうやら、彼女もアークのすぷーんふぇすてぃばるぁあとか言うのから逃げてきたらしい。
「困ったものね、いつもの事だけど」
と、彼女は苦笑いしていた。まったく同意する。夕飯の鯖の味噌煮にスプーンが混入するのは嫌だぞ私は。
それならまだB○Eの牛肉の方が…いや、それはそれで嫌か。いやまて…。

…まあいい。そんなこんなで、彼女も呆れていた。
私もそれを苦笑いで返した。どうやら、彼女もエデンは無視したらしい。哀れな奴だ、あいつも。
話の花が咲くのは意外に簡単なもので、彼女と私は気も合うので、そこから話が盛り上がった。
この間、エデンがアークに海に突き落とされて大変だった話。ショウロウがアークを今日何回氷付けにしたか。最近嵌っている本の話に、川のキバニアは味噌煮にすると食べられるかどうか。他愛のない話し合いだが、それでも楽しいと思う。
人間、こういう雑談と共に、友情などの感情を育んでいくものなのだ。いや、私は人間ではない。かといって紙人(かみんちゅ)でもないぞ。

それに、ショウロウはよく笑うようになってくれた。彼女は元はといえばダークポケモンで、リライブが終わったにもかかわらず、他人への信頼を無くしてしまっていたのだ。
それ故、仲間と触れ合い、他人への信頼を取り戻すためにウルフの所にやってきて、こうして今も共に居る。昔は全然、くすりともしなかったのだ。
仲間とも触れ合おうともしなかったし、はっきり言って、見ているこっちが辛かった。
だから私は声をかけた。その後のことは何にも考えては居なかったが。
しかしまあ、こうしてよい結果になったので、よしとしておきたい。
彼女が笑っていてくれると、私としても嬉しいし、心が休まる気がする。

…話がそれていたが、そんな訳で一通り彼女と話していると、眠くなって来てしまった。ほら、あるではないか。
いくら楽しくても、なんとなく睡魔に勝てなかったり。正にあの状態である。眠くなってくると自然と会話も途切れてしまう。
私は、そのまま、ショウロウに見守られつつ、彼女のぬくもりを感じつつ、こう、うとうとと眠ってしまったわけである。
…むむ、そういえばあの時、彼女は私に何か言おうとしてはいなかったか。
…確か…うーむ、す…とか聞こえた気がするが。
…ステーキか?ショウロウは本当はステーキが食べたかったのか?
うーむ、意外だ。今度サティアに頼んでおこうか。

…で、気がついたら私は氷の中に居た、という訳である。
うーむ、ステーキが食べたかったとは…不覚だった。鯖の味噌煮をたらふく食す夢を見ていなければ、このような墓穴を掘らなかったのであろうが…。修行が足らぬな。故郷の姉上に怒られてしまいそうである。

さて、交換日記というからには、誰かに渡さなければいけないのだろうか。
うーむ、誰に渡そうか。
…そうだな。ここは意外性を前面に押し出し、彼奴に渡してみようか…。
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一匹ウルフ ★2008.05/19(月)17:47
○月△日 外に出てないから知らない 書き手:ヌケサク

うーん、話には聞いてたけど、まさかボクに回してくるなんて思わなかったよ。
スターは遅れて登場してこそスターなのに、ラーフォスもわかってないね。
でもまあいいさ。退屈だったし、エデンやショウロウをいじめるのも今日は飽きたしねぇ…。

自己紹介も書けって言われてるから書くけど、ボクの名前はヌケサク。
しがないヌケニンさ。
普段は仲間の皆をからかって、ボクとしては面白おかしく生活させてもらってるよ。
他人の怖がってる顔を見るのって、ホント…ゾクゾクするよねぇ。たまらないよねぇ。
君達もわかってくれるかい?

所で君達、ボクの背中の穴に入りたくないかい?
ボクはいつでも大歓迎だよ。どうなっても知らないけどね。
…怖いって?それならボクは大満足さ。ただ、顔を見られないのが残念でならないけどね…。

っと、ごめんごめん。今日のボクの生活…だったかな。といっても、ボクは遺跡の「物置部屋」から、食事のとき以外出てないんだけどね。
自分で動いても皆怖くないだろうし。ボクは薄暗いこの部屋で、獲物がかかるのを待ってるのさ…。
何で皆が入ってくるのか?
うーん、まあ、勝手に向こうが用があって入ってくるとか、逆にボクの方が呼び出すとか。
で、今日も間抜けな獲物がノコノコと「物置部屋」に入ってきたわけで、その様子を書こうかな、と思う。

入ってきたのはエアームドのエデン。夕飯のことを知らせるついでに、この部屋の所有権について掛け合いに来たんだよ。
彼は面白いね。反応がいちいち大きいし。
鳥ポケモンなのにボクを怖がるし。ステルスロックもまきびしも、ドリルくちばしも持ってるのにね、彼。
まあ、そんな彼が、今日も「部屋返せコラー!」って入ってきたんだよ。
ああそうそう、ボクの居る「物置部屋」、実はほんとは物置じゃないんだよ。
元々は彼…エデンの部屋だったんだけど、ボクも地下室の狭い部屋は嫌だったんでね。ちょっと脅かして、彼からこの部屋を取り上げてあげたのさ。
で、ボクが色々物を持ってきて、部屋の中が物置みたいにごっちゃごちゃになってるから「物置小屋」って呼ばれてるんだよ。
…何の道具かって?まあ、気にしない方が身のためだよ。
そうだな…あえて言うなら、君の後ろに知らないこわーい誰かを呼び出すための道具…とか…?

まあ、気にしないで良いよ。それで、今日も彼、入ってきたんだけどね。
昨日は奈落に続く落とし穴を開けといたんだけど、落ちてる途中で気づいて飛んで帰ってきちゃってね。
一回成功してたから、大丈夫かなって思ったんだけど。あのときの顔は傑作だったよ。恐怖と絶望に満ちた彼の表情…ホントゾクゾクしたね…。
それでまあ、今日はシンプルに後ろから脅かすことにした訳さ。
ホラ、ボクって抜け殻でしょ?一見ただの物だから気づかれにくいんだよ。物が多いと、さ。
でもそれだけだと物足りないから、ついでに冷蔵庫から持ってきたこんにゃくも持ってったのさ。食べ物で遊ぶなって言っても聞かないよ。

回り込むのはあっさり行ったね。
なんか小声で「こわくねえ、こわくねえぞエデン…」とかなんとかぶつぶつつぶやいてるのが聞こえるくらい、すぐ真後ろにあっさりつけたよ。
いやー面白い面白い。鳥ポケモンなのにボクのこと怖がってブルッブル震えてるんだよ。顔も見ものだったね。くちばしはぶるぶる震えてるし、目尻は恐怖で下がっちゃってるし。
すごい慎重だったね。彼には珍しいくらい。特に足元に関しては。
でも下しか気にしてなかったから、前から行っても成功しそうなくらいだったよ。ホントバカだよね。

でまあ、ボクとしては気さくに「やあ…」って声をかけつつ、こんにゃくを長い首にぺっちゃりつけてあげた訳さ。
そしたら彼、「うびゃわうわあぁあ!!」とか意味のわかんない叫びをあげて、多分逃げるためだと思うけど、思いっきり羽ばたいたのさ。
でもバカだよね。ここって建物の中なのに。

で、がぢぃん! とか金属と石のぶつかる音がして、なんかエデンが落ちてきたのさ。
また落ちた先が悪くてさ。ボクがなんとなく色んな物を煮込んでみてた、でっかい鍋の中に落ちちゃったのさ。
何が入ってたっけ。えーっと…春に生え変わったアブソルのリュートの毛とかウルフの切った爪とか、後アークの投げたスプーンとか入ってたっけ。そうそう、ベースにはドリアンを大量に使ってたっけ。
ま、そんなところにぼっちゃんしたのさ。酷いもんだったよ。どどめ色の、すごいくっさい液体にまみれたエアームドが恨みの篭った目でにらみつつ、ボクに寄って来るんだもん。
ボクは臭いからこっちくんなって言ったんだけど聞かなくてね。
鬱陶しかったから、ボクのトモダチを呼んで、彼を送ってってもらったよ。

…何処に送ってってもらったかって?
さあ?知らないよ。
ボクもトモダチがどこから来るのか知らないし。
ボクが呼ぶと、出てきてくれるんだ。どこからともなく、音もなく、姿すらも無く、ねぇ…。
あのときのエデンの顔、やっぱり傑作だったなあ…。

ああ、心配しないで。エデンは一時間くらいしたら食卓に顔を出してたからね。
まあ、ちょっとやつれてたみたいだけど。可愛そうにねえ…。

さて、今日面白かったのはこんなところかな。
まわすのはボクは誰でも良いし、次に部屋に来たのに回す事にするよ。
ウルフとラーフォスは除いておこうかな。もう書いてるみたいだし。

…まあ、次は君を怖がらせに行くかもしれないし、その時はよろしくねぇ…。
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一匹ウルフ ☆2009.10/18(日)03:04
○月□日 晴れ 書き手:リュート

「これ書いといて」
ヌケサクからそう言われて渡されたこの日記。
書くことと言ってもてもどうしたもんか。
まあ、普通に日常を書けばいいんだろうか。

とりあえず俺の紹介からかな。
俺はリュート。♂のアブソルだ。
周りからは勇気がある、なんてよく言われる。
俺としてはそんなつもりはない。
できるだけたくさんの人を守ろうとしてるだけ、さ。

今日はダブルバトルの練習の日だった。
近々ダブルバトルの大会があるから、それに向けての特訓らしい。
ウルフは元々ダブルバトルはあんまり得意じゃないから、早くから練習しときたいらしい。

まずは簡単なミーティング…って言ってもいつものメンバーだし、殆ど流すくらいだ。
次にチームを組む。
いつもは、その時々によって組む相手を変えてるけど、今日は好きな相手と組むことになった。
いやまぁ、パーティは6匹だから一人だけ余る、とかは無いから、心配しなくても良いよ。
「一人だけ余ったら先生と組みましょうねー」…とかも無いと思う。

で俺は、普段から仲の良いサーナイトのサティアと組んだ。
あとはルギアのラーフォスとスイクンのショウロウ。
エアームドのエデンはかたくなにアークと組むのを拒んでたけど、アークがエデンに妙に長いスプーンを撒きつけて離さなかった。
…あいつらって、仲が良いのか悪いのか、よくわかんないよな。
因みにヌケニンのヌケサクは出てこなかった。
なんか、新しい薬の実験をするとか何とか…どんな薬だ?

そして、組み合わせを決めてバトル。
ウルフが指示を出すわけでなくて、俺達を組ませて自由に戦わせて、その中から戦術のヒントを得る、って事だそうだ。
…まあ、単に相手が居ない、ってのもあると思うけどね。
そんな訳で、始めに戦うのは俺とサティアチームと、アーク&エデンチームだ。
正直、何してくるか解らない相手だけに、ラーフォスとショウロウ以上にやり辛い。
アークの行動が唐突過ぎるんだよ…。

澄み渡るような晴天の下。
絶好のバトル日和に、ウルフのラウンドコールが響き渡る。
バトルスタートだ。
小声で、サティアにがんばろう、と声をかける。
少し緊張した面持ちで、こくりと頷く彼女。
そんな彼女を見て、俺はほんの少しの緊張感と、勇気を分けてもらう。
そして、俺は一歩前に出た。アークとエデンの注意を、少しでも此方に向けるためだ。

刹那、動くのは最も反応の早いアーク。
手を前に突き出し、構えを取る。
サティアが息を呑む音が聞こえた。
狙いは真っ直ぐ、俺の方…狙い通りだ。
アークの握るスプーンが、力の余波を受け、捻じ曲がる。
タイプ相性を考えて、おそらく来るのは「きあいだま」。
避けられるよう、力を抜く。
上手く重心をずらし、流すようにかわすんだ。
「リュートさんっ…!」
同時にサティアの、小さくつぶやく声が聞こえる。
守るべき相手の事を思えば思うほど、彼女の力は強くなる。
俺の危機に反応し、彼女の周りの力が強まるのが解る。

しかし一瞬速いのはアークの超能力。
「ミラクルファイヤァアアぁあ!!」
叫ぶアーク。その叫びは余分じゃないのか、と、頭の片隅で思った。
恐らく飛んでくる闘気の圧縮弾、それを避ける為に身構える。
が。
思わず息を呑んだ、というか「は?」という間抜けな声まで出た。
目の前にはなにもない。そう、力の流れすらも見えないのだ。
俯いて力を込めるサティアは、まだその事に気付いていない。
だが、あれほどの力の流れ。何も無いとは思えない…と、いう事は。
俺の目は、自然に、ごく自然にエデンに向いていたんだ。

「…は?ちょ、ぇ、なんじゃこりゃぁああ!」
彼…エデンが叫ぶのも無理は無いと思った。
彼は、浮いていた。羽ばたきもせずにだ。
「ヒャッホウ!オレサマ達のファイナルミラクルビューティフォーツープラトンなんだゼェエ…」
事態の原因、アークはいつの間にか手を突き出す方向をエデンの方にに変えていた。
特にウルフによるストップも無い。続けろってのかよ。
サティアはトランス状態に入ってしまって、まるで聞こえていない。
…練習試合にそこまで真剣になるなんて、ひかえめな彼女らしくないような気もしたけど、真剣な事は良いことだよな?

そして向き直るアーク。
…いやまぁ、で、あいつは思いっきり突き出した手を此方に振り向けたんだ。
「ファイナリティ・エデン・フラッシュ・ミスティック・ストームブラストぉおお!」
とか言いながら。
それと同時に急速に接近する「んぎぇぇええああアア!!」の叫び。正直耳が痛かった。
何が起こったかって、浮かんでたエデンが突っ込んできた。凄いスピードで。
そりゃもう、大リーグのピッチャーなんて目じゃないスピードで。
でも距離があったし、モノがでかかったから普通に飛びのいて避けた。
通り過ぎる悲鳴。
直後、飛んでくる電撃。
電撃の軌跡をたどると、そこには完全にトランス状態に入ったサティア。
わざ名は「10まんボルト」。
狙いはエデンみたいだった。
「んぐぉぉおお!」
更に上がる悲鳴、でももう大分遠い。
悲鳴で我に返ったサティアは、きょろきょろと辺りを見回していた。
そしてばしゃーん、と水しぶきが上がる。
もはや合掌するしかない。
アークは決めポーズを取っていた。
俺はため息を付いた。
「え?…え?」
サティアは混乱していた。

急いでエデンを引き上げると、キバニアがいっぱい食いついていた。
アークはとりあえず氷付けにしといて、俺とサティアはエデンの手当て。
くっついていたキバニアには、ラーフォスが訳を話して謝った。
ウルフは道具袋の底のほうにあるげんきのかけらを探していた。
「え…エデンさん、だ…大丈夫でしょうか…」
エデンを看病するサティアは、ちょっと涙目だったから、守ろうとしてくれてありがとう、とフォローを入れておいた。
その後気が付いたエデンは相当怒ってたけど、サティアには「事故だからしゃーねぇ、悪いのはアレだ」と言ってた。
後、ニヤニヤしながら「いいねぇ、お二人さん」とも。
…少し、照れくさかった。

その後アークの氷も解けて、反省会をした。
エデンがアークにめっちゃめちゃ怒ってたのが印象的だった。
アークなりに反省してるのか、ブリッジしつつピョンピョン跳ねながら「すまねぇマイフレェエエンド」と号泣していた。
ブリッジしつつピョンピョン跳ねるのはアークの祖国のお祈りの方法らしい。毎日二時間半欠かさず続けてる。
聞いたところ、謝りつつ祈るのは「哀しみの祈り」らしい。
謝られるとどうしても許してしまうのもエデンのエデンたるところで、「今回だけは特別だ」とか言ってた。

その後は普通に夕食を食べて、部屋に戻って、この日記を書いている。
これが、俺達の日常。
アークやヌケサクが騒ぎを起こして、エデンが巻き込まれて、俺とサティアがフォローに回って。
注意するショウロウとウルフに、突然唐突にボケるラーフォス。
他の皆も一緒に慌てて騒いで、それでも結局仲直り。
ちぐはぐだけど、結局皆仲が良いんだ。
それが俺達。
俺はそんな日常を守りたい。
今日サティアを守りたいと思ったように、おかしな日常を、仲間を、守っていきたいんだ。

交換日記、ってことは誰かに回すのか…ちょっと恥ずかしいな。
まあ、とりあえずパーティ内でまだ書いてないやつに回しておこうかな。
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一匹ウルフ ★2009.10/25(日)03:18
○月▲日 はれ 書き手:エデン

…前までの日記で散々書かれてる、エアームド♂のエデンってのはオレの事だ。
皆して不幸不幸言いやがって、オレだって好きで不幸になってる訳じゃねーんだよちくしょー!
っつーかアーク!てめぇ少しは自重ってもんをだな。
…って、オレの日常はこんなんばっかじゃねーんだ。
今日は不幸なばっかじゃなかったしな。
…いや、巻き込まれはしたがな。
だがしかし、今日は割と良い日だったぜ。
こんな日に日記が回ってくるたぁ、今日のオレはマジでいい感じだ。
いや、もう今日は終わるけどな、夜だし。

今日は雲一つねぇ晴れっぷりで、毛づくろいした後、空中散歩としゃれ込んでたのよ。
中々気持ち良いんだぜ?
そんな訳で、気持ちよく散歩してた。
まぁ普通に何事も無く終わる訳はねーわな。あの時嫌な予感ビンビンしてたし。
これ、オレ特有の特殊能力な。
あんまり不幸に遭うもんで、嫌な事が起こる場合は何となく解っちまうようになっちまったんだ。
でも回避はできねぇ。運命ってのはそういうもんみたいだからな。
…解ってて回避できねぇっつのも酷なもんだぜ。
どこぞに運命を操れる奴が居やがるなら、どうかオレの運命を変えてくれねぇかな、マジで。

で、後ろからバラバラバラバラ、ってな感じの音が聞こえてきたのよ。
人間の操るヘリコプター、って奴のプロペラの音にそっくりだったな。
っつーかその時はオレはヘリコプターだと思った。
アレ結構でけぇから、横にひょいってずれたんだ。

…目を疑ったな。
でもありえねぇことはねぇ、って頭の片隅で思ったよオレぁ。
音を立ててたのは猛スピードで回転する銀に輝く、長く大きい棒みてぇな物体。
そいつを支えてんのは黄色くて細い指。
別に絡ませてるわけでもなんでもねぇ、棒状のソイツは指先にぴったりくっついて、バラバラと空を裂いて回ってやがる。
で、その棒状の物体の巻き起こす浮力を、指先一本くっつけるだけで一身に受けてやがる奴。
つまり指先の持ち主は、まさにこういう時にぜってー会いたくねぇツラ引っさげてやがった。
「イェイ、久しぶりだZEマイフレンド☆」
とか言いつつ開いた手でピースしてやがるなっげーヒゲの黄色い狐ヅラ。
アークが飛んでやがったんだ。指先ででけぇスプーンをプロペラよろしくぶん回してな。
なんだそりゃあ、って叫んだら、第五の手力、ミッシングファイナルフィアフルパープルフライングファンタスティックスプーンシアター、とか言ってやがった。
いや、マジでヤツは飛んでやがった。
ありえねぇことはねーんだよ、マジで。
何せスプーンを巨大化させて訳の分からん乗り物にしちまった事もあるからな。
コイツの使う「手力」は底が知れねぇ。マジで。

で、何を思ったかヤツぁいきなりオレに手を向けた。
「オレサマ達のファイナルミラクルビューティフォーツープラトン、この前はリュートに避けられちまったナァア…」
いかにも残念そうに言ってやがった。
リュートの日記にもあった超能力でオレ水没事件の事な。で、何を言うかと思えば
「でもオレサマは哀しみを背負ってミラクルパワーアップを果たしたんだゼェえぁ!」
とか気合入れやがる。
勿論オレはとっさにかわしたね。んなもん、何度も当たってたまるか。
…と、思ったら動けねーんだこれが。
「オレサマの新型スプーンなんだZE☆」
とか言いつつ、見せびらかすのは先端がフォークみたくなってるアレ。
とりあえず何でんなもんで強化されんのか、オレには全く理解できねぇ。
で、まあオレはぶん投げられた。前の日記よろしく。

どこまで飛んだかと言えば、エントツ山の火口だった。
どんだけパワーアップしてんだよ…ヒワマキ隣の120番道路の秘密基地近くからだぞ?
あのフォークっぽいスプーン、一体何なんだよ。
そこまで飛んだら超能力も解けて動けたから、火口からは飛んで逃げた。
流石に落ちたら洒落にならねぇ。不幸なんてレベルじゃねーぞ。
とりあえず落ち着くために火口よりちょい上にあった、丁度いいでっぱりの上に下りたんだが、熱いなんてもんじゃねぇ。
少し離れてるとはいえ、マグマが真下で煮えたぎってやがるんだ。んなもん熱いに決まってら。
故郷の113番道路の近くだからって、ここは鋼タイプのオレにゃあダメだ。
休むだけ休んで、さっさと飛んで帰ろうと思って、ふっとあたりを見回したのな。

信じられねぇもんを見つけた。
落ちてる途中は逃げるのに必死だったから気付かんかったのな。
オレのすぐ近くに、そいつはぐったり横たわってたんだ。
ごつごつした岩肌にゃ似合わねぇ、すっげーキレイな水色の羽毛。
青色の嘴に、トサカ言うより頭飾りのような飾り羽。
尻尾もすげー長くて、キレイな水色。キラキラ光ってるみたいだった。
恥ずかしながら、オレの目ぁしばらくの間、そいつに釘付けだった。
初めて、見惚れる、ってのの意味を知ったな。

そこには、フリーザーが居た。
ここから離れた場所で、伝説として残ってる、あのフリーザーだ。
そんなのが火口の、しかもオレのすぐ近くに居れば、そりゃ足も動くってもんだ。
ぐったりと倒れこんだフリーザー。
羽をそいつの顔に当ててみりゃ、ひんやりとする筈なのに、妙に暖かい。
そいつぁ、オレが近づいた事に気付いてんのかもわからねぇぐらい弱ってた。
息も大分荒かったし、氷ポケモンのフリーザーだ。
勘の良いこのオレは、すぐに熱にやられたんだと感付いて、背中に乗っけてここから離れてやる事にした。
そいつを上手く背中に乗っけて、落ちないようにしっかり背負ってから、ゆっくり飛び立つ。
幸い大きさもそんなに違わないしな、何とか背負って飛んで抜けられた。
飛び立つときに、すぐこっから離れるから大人しくしてろよ、って声かけたら、小さく頷いてた。

で、連れてったのはオレの故郷たる113番道路。
火山灰で覆い尽くされてるってんで、周りの気候の割にゃ涼しいんだぜ?ここ。
目立たないように岩陰に連れてって、そっとそいつを寝かせておいた。
その後オレは近場に水を取りに行って、そいつに飲ませてやった。

しばらく休んだら熱も抜けたみたいで、何とか起き上がれるくらいにゃなった。
見た目と同じくらいきれいな声で、そいつは「ありがとう」っつってオレに言った。
ついでに「ここは?」とも。
ホウエンの113番道路だって教えてやったら、「そんな所まで…」とか何とか。
訳を聞くと、迷ってカントーから飛んできちまったとか。どんだけ方向音痴なんだよ。
…って思いっきりツッコミ入れたら、しゅんとしつつ「ごめんなさい」とか言いやがる。
で、続きを聞いたらやっぱりよく迷うらしい。
方向音痴の伝説ポケモンって、いいのかそりゃ…。
他にも色々話をした。
この辺の事とか、カントーの事とか、お互いの事とか、色々。
…休んでる間、暇だからな…仕方ねーよ。

そいつは結局メスのフリーザーで、セツリっつー名前だった。
ふたご島に行くはずが、迷ってホウエンまで来ちまったらしい。
で、何がなんだか解らずに低空飛行してたら、いつの間にか火口上空あたりに来ちまって、暑さにやられて落ちたんだと。
本格的にドジなヤツだよな。
他の伝説ポケモン達はなんでコイツを一人にしといたんだよ…オレだったらぜってー目ぇ離せねえ。危なっかしくて。
で、聞いてみたら、体力が回復するまでは、113番道路辺りで、静かに休んでるとさ。
オレもセツリに賛成した。一人でコイツをカントーに行かせるとか、またやばい事になる事間違い無しだ。

で、オレはそいつのために小さなあなぐらを探して、水場とかも教えてやって帰ってきた。
明日も行くって約束もしてきたぜ。
あの辺の事ならオレぁ詳しいし、アイツもその方が助かるってんで、宜しくお願いしますって言ってきた。
つーわけで、明日もオレはアイツのところへ行くつもりだ。
アークにゃ悟られんようにしねーと、何されるかわかんねぇよな…。
そんな訳で、今はアイツが気にかかって仕方ねぇ。ドジだし、トロいし。
キレイなヤツだし、目立つから変なのに連れてかれなけりゃいいけど。
まったく、明らかにまた厄介ごとの種が増えてんだよなぁ…。

…でも不思議なもんで、アイツと出会った事は、オレの中で幸せな出来事に分類されてるらしい。
厄介ごとの種が増えるとか、んなもんぜってー止めて欲しいってのに、何となく嬉しくなっちまうんだ。
ま、新しいツレが出来たって事ァ、わりぃ事ではねーよな。
アイツに明日からかけられる迷惑を考えつつ、今日は寝るのも悪くねぇ。

…いっそ一緒に暮らせたら、心配事も無くなるわなぁ…と思わなくもねーけど。

さーて、この日記をどいつに回すか。
まあトラブルを避けるって意味で、次は決まったようなもんだけどな。
p030271.aicint01.ap.so-net.ne.jp
一匹ウルフ ☆2013.08/22(木)02:37
○月●日 天気:晴れ 書き手:サティア

こんにちは、私はサーナイト♀のサティアと申します。
ウルフさんのポケモンとして、三番目に長くお世話になってて、えっと、周りからは、ちょっと元気が足りない、とか、引っ込み思案すぎる、って言われてて…。
特にアークさんからは、「サティアは元気がネェからNA…オレサマのスプーンフェスティバルでヒィイトアァアップさせてやるゼェエ!」って言われてます。
ちょっと…怖いです…。

でも、リュートさんは「お淑やかで優しくて、君らしい」って言ってくれます。
私なんて、ただ単に気が弱いだけで…ただそれだけなのに、リュートさんは私のこと、そういって励ましてくれます。
その事が、私にとってはとってもありがたくて…うれしくて…。

今日…というより今、私達は、いつもの遺跡じゃなくて、実はシンオウ地方に居るんです。
なんでシンオウに来ているかというと…ウルフさんの気まぐれ、です…。
頭痛がよくなる気がするから、シンオウに来てみた、とかなんとか…。

それで、今はズイタウンという小さな町の、「カフェやまごや」っていう所をお借りして、宿をとっている…というか…雇われている…というか、こき使われている…というか…。
今日は、その事の発端から、書いていきたいと思います…。

ヨスガシティを出て209番道路を進むことしばらくして、私たちはここ、ズイタウンに到着しました。
大きな街から歩いてきた私たちにとっては、ズイタウンの豊富な自然は、私達には一層新鮮なものに感じられました。
まばらに見える一軒家、私達が通ってきた道以外は、周囲は新緑の絨毯のような、草原におおわれているんです。
町の端には、柵で囲われた大きな敷地に、一軒家がぽつり。
「…育て屋があるのか」と、ウルフさんが言います。
私は、それを見てなんとなく、シダケタウンを思い出しました。
小さな家々、野原、そして育て屋さん…どれも、私達の故郷、ホウエン地方の小さな町に瓜二つでした。
きっと、ポケモンの卵をもらうために、自転車に乗って時間を稼いでる人が、時々道路を走っているのでしょうね…。

町で色々と評判を聞くと、「カフェやまごや」っていう、モーモーミルクが評判のお店があるっていう事がわかりました。
アークさんが「オウイェ、ミルクフェスティバルが始まるZE☆」って、行く気満々だったのもあって、私達はそこに向かうことにしたんです。
…思えばあの時、エデンさんの身震いを信じて、やめておけばよかったのに…。

ズイタウンからすぐ北に、そこはぽつんとありました。
外観は、山のふもとの、ちょっとお洒落なログハウスみたいな感じで、とっても素敵でした…外観は、です…。
中は、というと、その…ウルフさんが、ラーフォスさんだけ大きいから扉がくぐれない、っていう事で、モンスターボールに戻して、普通の喫茶店に入るみたいな感じで入ったんです。
そしたら、こう言われたんです…。

「お帰りなさいませぇ、ご主人様ぁ♪」

…えっと…こういうの…カントーとかジョウトみたいな、都会のほうで流行りはじめた、って聞きました。
一同、氷結状態です。
さすがのウルフさんとショウロウさんも、あまりのことに声も出ません。
…しばらくして、ウルフさんがとりあえず放心状態から帰ってきて、「あ、ああ、1名にポケモンが6匹…一匹は大型だ…」って、ウエイトレスさん、っていうかメイドさんっていうか…に言いました…。
メイドさんはかしこまりましたぁ♪って、私達を案内してくれて…。

「…まさか、こういうとこだとは…」
リュートさんが、私の隣でため息をついてました。
私も、ちょっと落ち着きません…。
エデンさんは色々諦めたような雰囲気でモーモーミルクを飲んでいました。
「メイドカフェ、だったかしら…それならそうって教えてくれればいいのに…」
ショウロウさん、なんとなくげっそりしていました。
ラーフォスさんは気にしていない風で、お店の外で、ミルクを飲みつつお昼寝してます。
…ラーフォスさんのこういう器の大きさがが、ちょっとうらやましいです…。
ウルフさんも、頭を抱えながらミルクを飲んでました。
…ここで、私はやっと、気づいたんです。

「…あれ、アーク…さんは…?」

ぎょ、っとしてあたりを見回す私たち。そしてしばらくして、私達はそれを見ました。
大量のミルクを、こちらもまた大量のスプーンを、超能力で操ってすくい上げているアークさんを…。
「イェイ、美味いか?美味いのかァアマイフェイヴァリットウェポォオン!」
そういいながらスプーンでミルクをすくいまくり…。
「美味い物を飲んだなら…お礼にご馳走してやるのが、物の道理ってもんなんだZE?☆」
っていいながら、思いっきりメイドさんたちに向かって、手を差し向けて…。
「アァアク!ストォオップ!!」
っていうエデンさんの叫びもむなしく…。

ばっしゃーん!!どんがらがっしゃんぐわっしゃどかーん!

そんな訳で、私は、更衣室に連れて行かれました。
食器やそのほかのものの弁償の額は、私達には到底払いきれないものでした。
だから、私達は罰金の上一週間、ここでタダ働きをさせられることになってしまった、という事です。
それで、私は…その…えっと…。
メイドさんたちが着てた、メイド服、っていうんでしょうか…をお借りして、ウエイトレスさんをすることになったんです。
ウルフさんとリュートさんも一緒で、ウエイターをするそうです。
ショウロウさんとエデンさん、アークさんは厨房に、ラーフォスさんは…仕方ないので呼び込みをしてもらうことにしました。

「…似合ってるわね…」
「うん、恐ろしく…」
白いフリルの付いたエプロンとヘッドドレスに、黒のスカート。
メイド服を着せられた私を見て、ショウロウさんと、ウエイトレスの中で一番偉い方が言いました。
そんなに似合ってるんでしょうか…。
鏡で自分を見てみると、そこにはメイド服を身に着けた、サーナイトが一匹。
それがなんだかすごく気恥ずかしくて、真っ赤になってうつむいてしまいました。
そんなところにノックの音。そして「入っていいか?」という、聞きなれた声。
「あ、あの、ちょ「いいわよー」
私があわてて止めようと声を上げるのを遮って、ショウロウさんがなんだか面白いものを期待するような声で、声の主を呼び込みます。
ああ…見られたくなかったのに…。

「…っ…」
言葉が出ませんでした。
なんだかわからないけど、涙がこみ上げてきて…。
扉を開けた先には、見慣れた白い体。
ぽかーんとした表情で私を見つめる彼を、私は直視できませんでした…。
こんなところ見られたら…恥ずかしくて…っ。
「それじゃ、私達は」
「この辺で〜♪」
あぁ…メイドさんとショウロウさんが、なぜかいい笑顔で部屋を出ていって…置いてかないでくださいぃ…。

「…」
「…」
き、きまずい…。
なんとか、なんとか…話さないと…。
「あ…あの…」
「っ!あ、ごめんサティア、ぼーっとして…」
私が声をかけると、びくんと我に返ったように反応するリュートさん。
「…そんなに、その、変、ですか…?」
思ったことを正直に問いかけると、リュートさんはいやいやいやいや、と首が飛んでいきそうな勢いで首を横に振って。
「いや、その、うん、似合いすぎてて…見とれてた…」
真っ赤な顔で、最後は首を横にそむけて、小さな声で、ぼそぼそとそう呟いて。
「…〜!!」
しばらく意味を把握しかねて…意味が分かった直後、顔から火が出たように熱くなって…。
「ごっ…ご、ごめんなさいぃいっ!!」
思わず…走って部屋から出ていってしまって…。
「仕事頑張れよーっ!」
そんなリュートさんの言葉が聞こえた気がしました…けど、その時の私は返事どころじゃなくて…そのまま走り去ってしまって。
うぅ…ごめんなさい、リュートさん…。

結果として…私がお店に出ると、口コミで評判が広がったみたいで…お客さんがたくさんいらっしゃって下さいました。
なんだか、お客さん方が「ドゥフフ…はぁはぁ…メイドさーたん…この目で見られるなんて、ワガハイ感激…!」とか「ブヒィイ!握手してくださぁい!」って…なんだか怖かったです…けど…。
お店の皆さんもよくしてくださって…なんとか、一週間後…ホウエンへと帰ることが出来ました。
記念にメイド服を着ていた時の写真と…使っていた服もいただきました。うぅ…恥ずかしい…。
なんだか、ショウロウさんが焼き増しをお願いしていた気がしますけども…一体何に使うのでしょうか…。
因みに、この一週間の間…というか今でも、まともにリュートさんの顔を見られませんでした…恥ずかしくて…うぅ。
リュートさんは「気にしなくていい」って言ってくださるけど…でも、恥ずかしくて…申し訳なくて…。
あうぅ…私、なんだかダメな人みたいです…。

少し長くなってしまいましたけど、私の日記はここまでにします…。
明日こそ、ちゃんと面と向かってリュートさんに謝らないといけないし…今からどきどきします…。
…次に書く方も決めなければいけませんけど…。
…この二択では…選択肢ってないんじゃ…。
その、次が誰か、すぐにわかっちゃうと思いますけど…その、ごめんなさい…。
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